「温泉総選挙2024」において、全国の75の温泉地の中から「絶景部門」にて全国2位(九州1位)に輝いた「SHIROYAMA HOTEL kagoshima(シロヤマ ホテル カゴシマ)」。年間100日以上、国内外を飛び回って旅ライターをしている私が、プライベートで宿泊しているお気に入りの宿でもある。この記事では、旅ライターと一宿泊者としての目線から、同ホテルの魅力をご紹介する。
皇室やVIPをもてなす歴史ある鹿児島の迎賓館
1963年に鹿児島県鹿児島市に誕生した「SHIROYAMA HOTEL kagoshima(旧:城山観光ホテル)」。ホテルがあるのは、鹿児島市街地を見渡す観光名所「城山公園展望台」の隣。西郷隆盛終焉の地も近くにあり、西南戦争末期の様子もうかがえる歴史とのつながりを感じる場所だ。
また皇室やVIP御用達のホテルとしても広く知られている。2015年には皇太子ご夫妻(現・天皇皇后両陛下)が宿泊するなど、皇室やVIPを長年もてなした鹿児島の迎賓館としての顔も持つ。
ホテルは標高108メートルという城山の森に佇み、緑に恵まれた自然豊かな立地でありながら市街地にも隣接。JR鹿児島中央駅や、南九州一の繁華街である天文館からはホテルの無料シャトルバスで10分ほど。仙厳園や照国神社、かごしま水族館など観光名所も近く、都市と自然、両方の良さを兼ね備えたロケーションも魅力だ。
温泉、客室、レストランから一望する桜島と錦江湾の絶景
特筆すべきはホテルのロビーやレストラン、客室や露天温泉など、あらゆる場所から雄大な桜島を眺められる点だ。活火山を持つ都道府県は全国にいくつもあるが、県庁所在地の中心に位置し、日々噴煙で表情を変える活火山を大パノラマで拝めるのは「SHIROYAMA HOTEL kagoshima」くらいではないだろうか。
特に「展望露天温泉 さつま乃湯」が素晴らしい。地下1000メートルから湧き出る良質な温泉に浸かりながら、桜島と錦江湾、鹿児島市街地の絶景を一望できる。こちらは日帰り入浴も行っており時間帯によっては混み合うので、個人的には宿泊者しか利用ができないチェックアウト前の午前中がおすすめだ。
客室は全355室31タイプあり、もちろん桜島の眺望を楽しめる客室もある。太陽の光の具合や噴煙で表情を変える桜島や、船やフェリーが行きかう錦江湾など、刻々と変化する景観はどこから見ても飽きることがない。
桜島を一望する味自慢のレストランやバーも
「SHIROYAMA HOTEL kagoshima」は「温泉宿・ホテル総選挙2024」において、参加した97施設の中から「料理自慢部門」全国2位(九州1位)にも選ばれるなど、料理がおいしいホテルでもある。施設内には地元鹿児島県産食材をメインに使ったレストランやバー、カフェなど13軒もあり、選択肢も豊富だ。
朝食は鹿児島県産真鯛潮茶漬や、削りたての枕崎産鰹節卵かけご飯、奄美鶏飯、知覧茶ジャムなどを添えた焼きたてフレンチトーストなどをビュッフェスタイルで味わえる。もちろん朝食会場(宿泊者数によって変更有)の窓の外にも桜島の絶景が広がる。
朝食と合わせておすすめしたいのが「ザ ラウンジ カサブランカ」。桜島を望む3面ガラス張りの開放的なオールデイラウンジで、高級感あふれるソファが配されたヨーロピアンクラシカルな空間でゆったりとした時間を過ごせる。
ここで味わいたいのが「城山オリジナルワイン」(赤・白)や、敷地内で醸造する「城山ブルワリー」のビール各種。アルコールやノンアルコールドリンクなど、対象ドリンクがすべて半額になる夕方のハッピーアワーも賢く利用したい。
ビッグスケールの桜島を目の前に望む唯一無二の景観とともに、良質な温泉や美食を堪能できる「SHIROYAMA HOTEL kagoshima」。雄大な景色に抱かれる心地よいひとときを、ぜひ過ごしてみてほしい。