セイコーウオッチは3月6日、「キングセイコー」ブランドの新作として、新型のメカニカルムーブメントと新デザインを採用したスポーティウオッチシリーズ「VANAC(バナック)」発表した。レギュラーモデルを3種、限定モデルを1種、セイコーブティック専用モデルを1種というラインナップだ。いずれも発売予定日は7月11日、価格は38万6,000円。
過去をさかのぼると、1972年に当時のキングセイコーからVANACが発売され、鮮やかなカラーリングや多面形のケースが特徴的だった。そして2025年のVANACも、キングセイコーの新たな可能性を切り拓こうとした1972年当時のVANACに込められた意志を継承する。
新生VANACのデザインコンセプトは東京の壮大な地平線「Tokyo Horizon」――。地平線をコンセプトに、ケース、ブレスレット、ダイヤルをデザインした。金属の塊を削り出したような重厚なケースはベゼルレスであり、伸びやかな表情を併せ持つとしている。
ダイヤルは、水平方向に広がるストライプの型打ちパターン。1970年代のVANACから着想を得たという「インデックスリング」を採用し、縁が輝くインデックスリングに立体的な分目盛りを配置した。時目盛りにはルミブライト(蓄光塗料)を施している。また、12時のインデックスと秒針のカウンターウェイトには、VANACの「V」を示すシルエットをかたどった。
ブレスレットも新開発。鏡面仕上げとヘアライン仕上げの駒を短いピッチで組み合わせ、水平のラインが際立つデザインとした。着け心地にも注目したいところ。
ムーブメントは手巻き付き自動巻きの機械式「キャリバー8L45」。セイコーウオッチが持つ現行のメカニカルムーブメントとして、もっとも安定した精度(日差+10秒~-5秒)を備える。動力ぜんまいも強化し、約72時間というパワーリザーブを実現した。回転錘などのパーツに美しい波目模様を施し、シースルーの裏ぶたから眺められる。
レギュラーモデル、限定モデル、セイコーブティック専用モデル
レギュラーモデルは、時間の移ろいによって変化する、現代の東京の景色をダイヤルで表現。「夕暮れ時」のパープルダイヤル(SDKV001)、「真夜中」のネイビーダイヤル(SDKV003)、「日の出」のシルバーダイヤル(SDKV005)という3種の展開だ。
限定モデル(SDKV007)は世界限定700本、うち日本国内は300本。東京の広大な地平線から昇る荘厳な朝日をモチーフに、ダイヤルのセイコーロゴと裏ぶたのキングセイコーのロゴもゴールドにそろえた。
セイコーブティック専用モデル(SDKV009)は、さんさんと光が降り注ぐ東京の景色からインスピレーションを得たというアイスブルーのダイヤルカラーが印象的だ。
- おもな共通仕様
- ケースとブレスレットの素材:ステンレススチール
- ケースサイズ:外径41×厚さ14.3mm
- 風防:ボックス型サファイアガラス(内面無反射コーティング)
- 防水性能:日常生活用強化防水(10気圧)
- ムーブメント:手巻き付き自動巻きメカニカルムーブメント「キャリバー8L45」
- パワーリザーブ:約72時間