BIツールの市場規模・市場動向|企業傾向から見る普及の背景は?

BIツール

データ分析の重要度は増しているとも言われ、データ分析を支援するBIツールについて知りたいという方も多いのではないでしょうか。この記事では、BIツールの概要や、同ツールを含むアナリティクスツールの市場規模について紹介しています。市場の動向を交えてBIツールについて知りたいという方は、ぜひ読んでみてください。

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BIツールの基本

BIとは、Business Intelligenceのことで、企業に蓄積されている膨大なデータを分析し、分析結果に活用することを意味します。

BIツールは、このBIを手助けするツールのこと。膨大なデータから必要な情報を収集・蓄積・分析することで、過去から現在までの経営状況を把握し、経営力の向上や売り上げの拡大を手助けします。

BIツールとBAツールの違い

BIツールとよく似たものにBAツールがあります。双方にはどんな違いがあるのでしょうか。

BAとは、Business Analyticsのことで、ビジネスを分析することを意味します。BAツールは、BIなどによって得た分析結果を基に、将来的に起こりうることを予測し、次に起こすべきアクションや経営戦略の組み立てを手助けするツールです。

BIは、企業に蓄積されている過去のデータを分析し、過去から現在までの状況を把握したり、経営や事業の意思決定に役立てるためのものです。

一方で、BAは、その分析結果を基に将来の予測をして「次に起こすべきアクション」を提案するものです。

BIツール、アナリティクスツールの市場規模

BIは年々市場規模が拡大しています。その背景として、イノベーションや業務効率化といった文脈でビッグデータを活用する場面が増えたことが、大きく関係しています。

IDC japanは2019年、BDAソフトウェア(分析情報管理/統合基盤、BI/分析ツール、パフォーマンス管理/アナリティクスアプリケーション)の国内市場が2018年度に2778億円に到達したことを報告しました。ビッグデータを取り巻く同市場について、導入企業の傾向、今後の市場予測の2つの視点からみていきましょう。

導入企業の傾向

BIツールの市場規模は年々拡大しています。とりわけ大企業を中心にして、BIやアナリティクスツールを利用する企業が増えてます。ここには、各ツールの持つある特徴が起因しています。

BIツールをはじめとするBDAソフトウェアでは、社内に散らばったデータを一か所にまとめて取り扱うことが可能。部署間を横断するようなデータ分析ができるため、多くの部署を抱える大企業を中心にBIツールの利用が増えているわけです。

今後の市場予測

既述のとおり、BIツールを含むBDAソフトウェア市場は、国内だけをみても3000億円を見据える規模となっています。

今後、企業のデジタルトランスフォーメーションが進むにつれてデータが持つ重要性はいっそう高まっていきます。必然的に、BIツール含むBDAソフトウェア市場は拡大していくことでしょう。事実、先述のIDC japanの報告では、同市場が今後2023年までの期間で、8.5%の年間平均成長率を記録すると予測されています。

ここまで、BIツール含むBDAソフトウェアの市場規模について紹介してきました。ますます注目を集めるBDAソフトウェア。ここからはその中でBIツールに焦点を当てて、同ツールで具体的に何ができるのか、主要機能を交えて説明していきます。

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BIツールの主な機能5選

BIツールは主に、5つの機能から成り立っています。具体的には、レポーティング機能、OLAP機能、ダッシュボード機能、プランニング機能、データマイニング機能の5つです。

BIツールの主な機能1:レポーティング機能

1つめのBIツールの主な機能は、レポーティング機能です。

BIツールでは、データを集計した結果をレポーティング機能により出力することが可能。経営や事業の意思決定に必要な資料作成を自動化することができます。使用されるデータは常に最新のものです。このため、資料作成の度にデータを集計する必要はありません。

BIツールの主な機能2:OLAP機能

2つめのBIツールの主な機能は、OLAP機能です。

OLAPとは、Online Analytical Processingの略で、膨大なデータをさまざまな視点から多次元的に集計・分析をして、素早くレスポンスを返す手法のことです。

膨大なデータの関係性をあらゆる切り口で分析できるので、新たな発見があり、普段は気が付かないような経営拡大のヒントを迅速に探し出せます。

BIツールの主な機能3:ダッシュボード機能

3つめに紹介するのは、ダッシュボード機能です。

ダッシュボード機能は、さまざまなデータの分析結果を、一覧表やグラフなどを利用し1つの画面上にわかりやすく表示する機能を指します。様々な視点からデータをひとまとめに表示できるため、課題や業績不振等の原因を掘り下げていくために使用されます。

BIツールの主な機能4:プランニング機能

4つめの機能は、プランニング機能です。

プランニング機能では、過去のデータから未来を予測してさまざまな状況をシミュレーションすることが可能。例えば、経営層が予算編成など次年度の計画を立案するとしましょう。プランニング機能を用いると、過去実績の分析データを基にシミュレーションをした結果をもとにして計画の精度を高める、整合性を確認するといったことが可能になります。

BIツールの主な機能5:データマイニング機能

最後に紹介する機能は、データマイニング機能です。

データマイニングとは、膨大なデータを分析し、データから有益なものを発掘するための手法です。この機能を利用して膨大なデータに統計的な処理をすれば、データ間にある相関性や傾向を探し出すことができます。人の目では見つけ出すことが困難な洞察を、データマイニング機能によって得ることが可能になるのです。

データの活用が必須の時代へ

本記事ではデータを取り巻く市場動向と、その中でBIツールについて深く取り上げてきました。データの活用が企業活動において欠かせないことは、市場規模の広がりからも明らかです。

データ活用を支援するソフトウェアの中で、BIツールは、近年特に注目を集めているツールといえます。データ時代の中で企業を発展させていくためにも、ぜひ、同ツールの活用を検討してみてください。

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