「ジェントルマックスプロ」は、ジェントルシリーズの新型の脱毛機器です。アレキサンドライトレーザーとヤグレーザーを搭載しており、波長が異なる2種類のレーザーにより幅広い肌質や毛質に対応可能です。
この記事では、ジェントルマックスプロの効果や痛みなどの特徴を解説していきます。
ジェントルマックスやジェントルレーズプロなどの前機種との違いや、導入している医療脱毛クリニックも紹介しますので、参考にしてください。
ジェントルマックスプロとはどんな医療脱毛機器？
まずは、ジェントルマックスプロとはどのような医療脱毛機器なのか確認していきましょう。
| 会社名 | シネロン・キャンデラ社 |
| 製造国 | アメリカ |
| 脱毛方式 | 熱破壊式 |
| 波長の種類 | ・アレキサンドライトレーザー（755nm）
・ヤグレーザー（1064nm） |
| スポットサイズ | 最大24mm |
| 痛み | 多少あり |
| 冷却機能 | あり |
脱毛方式について
脱毛方式には、「熱破壊式」と「蓄熱式」の2種類がありますが、ジェントルマックスプロは熱破壊式の脱毛機器です。
熱破壊式は、ショット式や単発式、HR式脱毛とも呼ばれ、従来から行われている実績の多い脱毛方法です。
毛の根元にある毛母細胞を生み出す組織「毛包幹細胞」や、毛を成長させる司令塔「毛乳頭」がターゲット。毛の黒い色（メラニン色素）に吸収されるレーザー光を照射することで熱を発生させ、毛根にある毛を成長させる組織にダメージを与えることで脱毛していきます。
強めのパワーで広範囲に照射するため、効果が高い反面、蓄熱式と比べてやや痛みを感じやすいという特徴があります。
蓄熱式は、皮膚の表面に近い「バルジ領域」と呼ばれる組織をターゲットにしています。バルジ領域は毛根よりも低い温度で破壊することができるため、じわじわと照射して、熱ダメージを与えることで脱毛していきます。
そのため、熱破壊式よりも効果を感じるまでに時間はかかりますが、痛みや肌へのダメージは少なくて済みます。
なお、ジェントルマックスプロは熱破壊式ですが、痛みが軽減される仕様になっていますので、その点は後ほど紹介します。
最大24mmのスポットサイズ
ジェントルマックスプロには最大24mmサイズのスポットまで用意されているため、広範囲の部位でもスピーディーな施術が可能。施術時間が短くなり、負担が軽減されます。
また、照射口径が大きいとレーザーの直進性が増すといわれており、エネルギーの深達度が増すことで、より幅広い毛質に対応することができます。
「18mmでは抜けなかった毛が、24mmでは脱毛できた」ということもあるようです。
ただし、20mm～24mmサイズはオプションのため、クリニックによっては、24mmは用意されていないこともあります。
ジェントルマックスプロの施術の痛み
ジェントルマックスプロに搭載されているアレキサンドライトレーザーは、施術時の痛みを感じにくいレーザーですが、ヤグレーザーは医療レーザー脱毛の中で最も痛みが強いといわれています。
これは、ヤグレーザーの波長が長いことで皮膚の奥にまでレーザーの熱が伝わり、それと共に熱いような強い痛みを感じるからだと考えられます。
そのため、ヤグレーザーを使用したジェントルマックスプロは、やや痛みを感じやすいといえるでしょう。ただし、ジェントルマックスプロには冷却機能が備えられており、冷却ガスを噴射しながら施術が行われるため、施術の痛みが比較的少なくなっています。
施術の痛みを軽減するために冷却ジェルの塗布をする脱毛機器もありますが、ジェントルマックスプロは冷却機能が備わっているため、ジェルのひんやり感が苦手な人にも安心です。
また、塗布の時間が必要ないので、施術時の負担が軽くなっているのもポイントです。
施術の痛みは、部位や個人の感じ方によって異なります。痛みに敏感な人は、事前に麻酔の利用などについて相談しておくと安心ですよ。
医療脱毛の痛みについて、詳しくはこちらの記事で解説しています。
＞＞医療脱毛が痛いって本当？ 痛みを感じやすい部位とその理由を解説
顔やVIOにも効果あり？ ジェントルマックスプロで期待できる脱毛効果
ジェントルマックスプロの各レーザーによる施術で、毛質や肌質ごとに期待できる脱毛効果は以下の通りです。
| アレキサンドライトレーザー | ヤグレーザー | |
| 剛毛（VIO、ワキなど） | 高い | 高い |
| 産毛（顔、背中など） | 低い | 普通 |
| 日焼け肌、色黒肌 | 不可 | 可能 |
熱破壊式はメラニン色素に反応する脱毛方法のため、メラニン色素を多く含む剛毛に対して高い効果が期待できる一方、メラニン色素が薄い産毛に対しての効果はあまり期待できません。
ただし、ヤグレーザーは波長が長いため、メラニン色素の薄い産毛の毛根にダメージを与えられるといわれています。
また、熱破壊式による脱毛は、肌のメラニンにも反応するリスクから日焼け肌や色黒肌へは施術ができない可能性がありますが、ヤグレーザーの波長の長さは日焼け肌や色黒肌へも施術できるのがポイント。
ヤグレーザーは深達度が深いことで肌表面への刺激が少なく、皮膚のメラニン色素に対しては反応しづらいため日焼け肌や色黒肌にも施術が可能です。
ただし、程度にもよりますので、実際に肌を見てもらって可能かどうか判断してもらいましょう。
効果を実感するまでに必要な回数
顔や背中などの産毛が生えている部位やVIOの脱毛に必要な施術回数は、以下の通りです。
| 部位 | 自己処理が不要になるまでの回数 |
| 顔や背中などの産毛 | 8回～ |
| Vライン | 5回～ |
| I・Oライン | 8回～ |
※必要な回数には個人差があります
メラニン色素の少ない産毛が多い顔や背中、毛周期の長いI・Oラインは8回ほど、Vラインは5回ほど脱毛を行うことで、定期的な自己処理が不要になるくらいの効果が得られることが多いです。
なお、ツルツルの状態にしたい場合は、さらに1～2回の追加照射が必要になります。個人差がありますので、目安として参考にしてください。
医療脱毛の効果を実感するために必要な各部位の回数については、こちらの記事で詳しく解説しています。
＞＞5回では終わらない？医療脱毛の効果を実感するための必要な回数
白髪に対しては効果が期待できない
熱破壊式はメラニン色素に反応する脱毛方法のため、メラニンが存在しない白髪にはほとんど効果が出ないと考えられています。
ただし、これはジェントルマックスプロなどの熱破壊式脱毛機器やレーザーの種類の問題ではなく、蓄熱式や他のレーザーによる脱毛の場合も同様です。
蓄熱式は、肌の浅い部分にあり発毛の命令を出す「バルジ領域」と呼ばれる組織をターゲットにしているためメラニン色素は必要ないと思われがちです。
しかし、実際にはバルジ領域のみに照射しているわけではなく、メラニンに反応して熱を発生する仕組み自体は熱破壊式と同じです。そのため、メラニンが存在しない白髪には、ほとんど効果が出ないと考えられています。
白髪の脱毛については、こちらの記事で詳しく解説しています。もし、脱毛を希望している部位に白髪のある人は参考にしてください。
＞＞白髪は脱毛できる？できない？施術可能な方法と注意点を紹介！
硬毛化のリスクについて
硬毛化とは、施術をした部位の毛が抜けずに施術前よりも太くなる現象です。照射により破壊できなかった毛根が熱によって刺激された結果、毛が太く成長してしまうことで起こります。
ジェントルマックスプロに搭載されているヤグレーザーは、深い所にある毛根にも十分にダメージを与えることができるので、硬毛化しにくいと考えられています。
しかし、硬毛化は照射に対する人体の防護反応ともいえるため、ジェントルマックスプロをはじめ、全てのレーザー脱毛施術には硬毛化のリスクはあると考えておきましょう。
硬毛化が生じた場合の対応はクリニックごとに異なりますので、カウンセリングで確認しておくことをおすすめします。
ジェントルマックス・ジェントルレーズプロとジェントルマックスプロの違い
ジェントルシリーズは、「ジェントルレーズ」→「ジェントルレーズプロ」、「ジェントルマックス」→「ジェントルマックスプロ」と、バージョンアップと共に機器名が変わってきています。
ジェントルシリーズは、アレキサンドライトレーザー搭載の熱破壊式脱毛機器という点は変わりませんが、ジェントルマックス・ジェントルマックスプロは、ヤグレーザーも搭載し、2種類のレーザーを使用できるようになったのが大きな違いになります。
現在では、ジェントルマックスを使用しているクリニックは少なく、ジェントルシリーズではジェントルマックスプロやジェントルレーズプロを使用しているクリニックがほとんどのようです。
なお、ジェントルレーズとジェントルレーズプロについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
＞＞ジェントルレーズとジェントルレーズプロによる脱毛を解説！ 効果や痛みは？
ジェントルマックスプロを導入している医療脱毛クリニック
ジェントルマックスプロを導入している主なクリニックは、以下の通りです。
| クリニック名 | 使用している脱毛機器 |
| フェミークリニック
※東京に4店舗と大阪に2店舗の合計6店舗 |
・ジェントルマックスプロ（アレキサンドライトレーザー／ヤグレーザー）
・ジェントルレーズ（アレキサンドライトレーザー） ・ジェントルレーズプロ（アレキサンドライトレーザー） ・ジェントルマックス（アレキサンドライトレーザー／ヤグレーザー） ・メディオスター NeXT PRO（ダイオードレーザー） ・ベクタス（ダイオードレーザー） ・ライトシェア（ダイオードレーザー） |
| ジョウクリニック
※東京1店舗を含む全国に合計7店舗 |
・ジェントルマックスプロ（アレキサンドライトレーザー／ヤグレーザー）
・ジェントルレーズプロ（アレキサンドライトレーザー） ・ライトシェア デュエット（ダイオードレーザー） |
※一部の院では導入されていない場合もあります
※複数の脱毛機器を導入しているクリニックでは、脱毛機器のリクエストを受け付けていないことがあります
ジェントルマックスプロでの脱毛施術に興味のある人は、通える場所にクリニックがあるかどうか、公式HPから確認してみてください。
まとめ
ジェントルマックスプロは、アレキサンドライトレーザーとヤグレーザーを使い分けることで、幅広い肌質や毛質に対応することができます。
ただし、ヤグレーザーを使用した施術の場合はやや強い痛みを伴うこともあるため、痛みに敏感な人は事前に麻酔の利用などを相談しておきましょう。
なお、今回紹介したクリニックは複数の脱毛機器を導入していますので、部位や毛質によって脱毛機器を使い分けていると考えられます。使用される脱毛機器とその特徴についても事前に確認してみてくださいね。
こちらの記事で、人気の医療脱毛クリニックを厳選して紹介しています。使用している脱毛機器や脱毛料金、クリニックの特徴も掲載していますので、クリニック選びの参考にしてください。
＞＞医療脱毛クリニックおすすめ17選！ 全身・部位別料金が安いのは？
（Akina）
