不動産投資を始めようと思い立った時にまず取り掛かるのが物件選びです。この物件選びはその後の投資状況が成功するか否かに大きく影響する大事なキーポイントになります。
絶対に失敗が許されないだけに慎重に選びたいところですが、不動産投資を考える多くの人が抱えるのが「どのように価値を見極めたらいいのか分からない」という悩みでしょう。
そこでこの記事では物件選びがなぜそれほど重要なのかという点から、成功する物件選びの方法までをご紹介します。また、物件選びで失敗しないための盲点になりやすい注意点についても解説してきます。
ぜひ記事内容を参考に、不動産投資リスクを最小限に抑えて安定した不動産投資の基盤を固めていきましょう。
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不動産投資で物件選びが大事な理由
不動産投資の大切なカギとなる物件選びですが、そもそもどうしてそれほど重要になるのでしょうか?それは物件選びがその後の収入に大きく影響を与えるからです。
不動産投資と一口に言っても、その利益を生む方法は一つだけではありません。よく用いられる投資方法は月々の収入として得られるインカムゲインと、不動産売却によって得られるキャピタルゲインです。
この2つのうち特に初心者に人気があるのがインカムゲインです。一回きりの利益で終わってしまうキャピタルゲインに比べて毎月決まった額が得られるため、長期的な利益が期待できるという点が高く評価されています。
初心者に人気のインカムゲイン不動産投資を始める時に、物件選びはどのように役立つのでしょうか?
空室による利益損失を防ぐため
インカムゲインでの不動産投資を始めるときに、全ての人がネックに感じているのは空き室問題です。
空き室が起こる原因として以下の理由が挙げられます。
- 入居者にとって便利でない立地
- アパートよりマンション人気が高い
- 立地場所で供給過多が起きている
これらの空き室理由から見えてくるのは、人気のある物件であるか、好立地の場所にあるか、ニーズが高い地域なのかといった立地場所の重要性が浮かび上がってきます。
どんなに投資用不動産が魅力的な設備を持っていても、居住者が住みよい便利な位置になければ空き室が出ることを避けられません。空き室のある状況が長期間にわたると維持費だけがかさみ収入はマイナスになります。
また、空き室が増えることで借り手側から「この不動産には問題があるのではないか」というマイナス印象を持たれてしまう恐れもあります。そのような事態を避けるために、物件選びは重要といえるのです。
不動産投資ローンを利用するため
不動産投資を始める時に助けになるのが不動産投資ローンです。このローンは個人住宅用ローンとは違い、どれほどの利益を生む資産なのかという点も借り入れをする際の審査項目とされています。
一例として借り入れやすい物件とそうでない物件を比較してみましょう。
物件情報 | 物件自体の価格 | 借り入れの可能性と理由 |
都心人気エリアのマンション | 6,000万円 | 可能性:高 理由:空き室のリスクが低く、1件当たりの賃料が高い |
地方にある広い面積のアパート | 5,000万円 | 可能性:低 理由:入居ニーズが低く、収入が見込めない時期が予想される |
この表で示されているデータからもわかる通り、物件の価値は単純に物件価格で測りだされるのではなく、長期的に見ても価値が下がりにくいかという点で割り出されます。
その価値が高ければ高いほど返済に支障が出るリスクは少なくなるので、結果的に不動産投資ローンが受けやすくなります。
不動産投資ローンを借り入れやすくするという観点からも、投資物件をよく選ぶことは不可欠なのです。
不動産投資に成功する物件の選び方
不動産投資を成功させるには、物件選びのコツを押さえておく必要があります。特に以下に挙げるコツは価値の下がりにくい物件を選ぶ際の判断基準になります。
- 人気の高いエリアか
- 人口の減少が激しいか
- よく管理されている物件か
- 設備は整っているか
自分の投資できる範囲内で運営できる物件を見つけるためにも、それぞれのコツについて詳しく知っておくことは大切です。上記に挙げたコツについてさらに掘り下げてみていきましょう。
人気の高い場所にある
不動産売買でよく言われる人気の高いエリアですが、資産価値が落ちにくい以下の共通する特徴があります。
- 駅から徒歩10分圏内
- 近隣にスーパーや大型商業施設がある
- 町の治安が良い
- 公園や緑地帯などの緑が豊富
このように安易に移動することのない便利な施設があったり、古くから治安の良さに定評がある地域はその快適さから資産価値が落ちにくい傾向にあります。その地域にある日あたりが悪い部屋や間取りに問題があるといったデメリットを抱えている物件でも同様です。
投資用不動産を選ぶ際にはまず人気の高いエリアはどこかを見定め、そのエリア内に資金の範囲内で購入できる物件があるか調べてみることをおすすめします。
人口減少率が低い
人口減少率とは毎年総務省統計局が国勢調査のデータをもとに各地の人口減少変化を取りまとめたものです。このデータを参考にすると、人口が減少傾向にあるのはどの地域かが把握できるので、どの都道府県に需要が集まっているのかを知る判断材料になります。
以下は総務省統計局の令和元年度データから人口増加地域と減少地域を表で記載したものです。
人口増加トップ5 |
人口減少ワースト5 |
||
東京都 | 0.71% | 秋田県 | -1.48% |
沖縄県 | 0.39% | 青森県 | -1.31% |
埼玉県 | 0.27% | 高知県 | -1.15% |
神奈川県 | 0.24% | 山形県 | -1.15% |
愛知県 | 0.21% | 岩手県 | -1.12% |
参考文献:「人口増減率調査結果」(総務省統計局)を基に作成
このデータから見ると、都会の生活に便利な地域や自然豊かで生活を楽しめる地域が人口増加傾向にあることがわかります。ただこのデータを見る際に注意したいことは自然増加と社会増加の違いです。
自然増加とは、その地域で死亡する人数よりも出生人数が多いことによる人口増加を指します。一方、社会増加とは転入や転出によって生じる増加のことです。不動産ニーズを知るためには社会増加に注目する必要があります。
上記で挙げた地域では、自然増加・社会増加の両方が沖縄県、その他4都県では社会増加が原因で人口が増加しています。また、総務省統計局では上で挙げた人口増加トップ5の地域のうち、前年度よりも増加が引き続き拡大している地域は沖縄県、神奈川県、愛知県のみで、残る2都県は増加縮小傾向にあるというデータもあります。
近年では感染症が増え広がっていることでライフスタイルが変化したり働き方が変わり、都心部ありきの資産価値に変化が生じています。長期的に見て増加傾向にある地域で不動産投資物件を探す方が得策といえるでしょう。
管理やメンテナンスが行き届いている
投資用不動産で購入される物件のうち代表的なものはマンションですが、その物件でどのような管理がなされているのかも重要なチェックポイントになります。
管理が行き届いているということは、住空間の安全性だけでなくマンション住人を守るセキュリティーにも影響してくるからです。そのため、管理費が少々高くても借り手は安心して住めるということに魅力を感じます。そういった点から空き室を防ぐ対策にもなるのです。
また、よく管理されている物件は周辺住人にも好印象を与えます。周囲の評価は不動産価値の底上げにもつながるので、管理の行き届いた投資用不動産を選ぶことは投資運営を成功させる上で欠かせません。
管理の行き届いたマンションかどうかを購入前にどのように見極められるのでしょうか?
以下のチェック項目は選ぶ際のポイントになります。
- 管理人体制は24時間か
- 管理会社の知名度はどうか
- 共有スペースの手入れはよくされているか
- 修繕計画は事前に建てられているか
- エレベータや非常用設備の定期点検は行われているか
これらは安心を買うという意味で、多少高額な販売価格であってもはずせないポイントです。不動産業者を通じて管理会社に修繕計画や、どれほどの積立金が行われているかを確認するとより正確な情報が得られます。
設備が充実している
立地以外に不動産価値が評価されるポイントは設備の充実性です。最近では防犯意識の高まりから、セキュリティ対策を強化した物件にニーズが集まっています。
一例として以下の設備が挙げられます。
- 防犯カメラの設置有無
- オートロックエントランス
- 非接触型玄関ロック
- 録画録音機能付きインターホン
- 人感センサーライト
- 緊急通報ボタン
またこれらの設備に加え、スマホで操作できる家電設備を搭載しているかという点も設備の充実度をはかる基準にすることができます。
不動産投資目的別にみる物件選びのポイント
不労収入を得る目的で不動産投資を考えることもありますが、投資を始めようと思う人の中には老後の計画を目的にしていたり、税金対策を考えていたりとその理由はさまざまです。
不動産投資は自分の始める目的に合った物件を選ぶ必要もあります。次の部分では3つの投資パターンから最適な物件の特徴を紹介します。
老後資金をためるには需要の高い物件を選ぶ
老後資金を貯めるために不動産投資を考えている人は、安定した収入が見込める確率が高い物件を選ぶ必要があります。そのような物件は借り手からの需要が高く、入居率も変動がありません。
以下のポイントは老後資金用の不動産投資に向いている物件の特徴です。
- 都心部もしくは都心に近い地域
- 駅に近い物件
- 小規模木造もしくはプレハブ工法で作られている
- ハザードマップで安全圏内
- 2,000~3,000万円以内の物件
これらのポイントは空き室リスクが低く収入が安定するだけでなく、老後資金をためやすい投資費用ではじめられる物件でもあります。
資金繰りで苦しんで、気づいた時には老後資金どころではなくなっていたという事態を避けるためにも安定した収入と無理のない初期費用設定ができる上記の物件を選ぶようにしましょう。
所得税対策なら下落しにくい物件を選ぶ
所得税額を節税したい時に選ぶことができる物件は価値が下落しにくい物件です。この方法を利用して所得税を節税したいと考えている人は、給与所得が多くてその分かかる税率が高いという人でしょう。
もし価値が下落しにくい物件を選べば、購入金額は高価になるのでその年は帳簿上赤字になります。そうなると給与所得にかかる税額が軽減される仕組みになっているのです。
また、もしその物件を売却することになった時には価値が下がらないので高値で売却してキャピタルゲインを生むこともできます。ただ、この方法で所得税を節税する時には注意したい別の出費も考える必要があります。
所得税対策での落とし穴
実は所得税は給与所得にかけられるのではありません。所得には2通りの区分があります。
所得区分 | 所得とみなされる内容 | 税率 |
給与所得 | 労働で得た利益の所得 | 5%~45% |
譲渡所得 | 資産の譲渡で生じた利益の所得 | 15%~39% |
給与所得はもちろんのこと譲渡所得にも税は課されるので、不動産を高値で売却したならその売却益分の課税は免れません。
また不動産取得時には不動産取得税がかけられます。所有者居住用の住宅であれば取得税は特別控除が設けられていますが、賃貸マンションといった投資用不動産にはこの控除が適用されないため、固定資産税評価額に4%の税率がかけられることは避けられません。
一次的に所得税を節税できたとしてもこれらの費用がかかってくる分の利益が見込めない資金繰りであれば、投資どころではなくなってしまい破綻に追い込まれかねません。事前にこれらの出費を支払える計画になっているのかを確認した上で進めていくのは大切です。
所得節約で利用できる減価償却についてこちらの記事で知るのもおすすめです。
https://news.mynavi.jp/fudosan-satei/3685
手軽に始めたいなら区分マンション
区分マンションとはマンションの一室を購入する形式のもので、買い上げた一室を貸し出すことで不動産投資を運用していく方法です。一部屋のみを購入するので、初期投資が安いという面に魅力があり人気が高まっています。
また初期費用が安くなった分、立地の良い都心に構えたマンション内の一室を購入することができるようになります。ただ、魅力的な区分マンションにもそれなりのデメリットがあります。一つの部屋のみに重点を置いた投資なので、空き室になった時には収入がゼロになってしまうというのが大きな弱点です。
このような事態が長引いた場合も想定して、購入時には出口戦略も考えておきましょう。出口戦略で最も効果的なのは以下の方法です。
- 周辺地域の開発情報に敏感になる
- 所有期間5年以上を目安に手放す
もし投資運用に行き詰まりを感じた時に、開発情報をいち早くキャッチできれば市場人気が高まったタイミングで売り出すことができます。また、所有期間が5年以上を超えているなら譲渡益にかけられる税率が39.63%から20.315%まで下がるので、節税効果も期待できます。
低価格マンションの落とし穴、定期借地権マンションについても合わせて知るならこちらの記事もおすすめです。
https://news.mynavi.jp/fudosan-satei/194
不動産投資物件を探すおすすめの方法
不動産投資物件を探すには、投資専門の物件を扱っているサイトや広告、書籍やセミナーなどを利用をするのがおすすめです。
それぞれの方法ではどのような情報が得られるのでしょうか?
不動産情報の専門サイト
最近では投資家だけではなく、企業で働いている一般の人が副業として投資を始めることが増えています。そのような不動産ニーズに対応するため、インターネットで手軽に検索できる投資専門の不動産情報サイトが展開されるようになりました。
このサイトを利用して得られるメリットは手軽さだけではありません。
- 立地や価格を比較検討できる
- 利回りも知ることができる
- 自分に合った希望条件から検索できる
手軽に多くの情報がどこでも手に入る専門サイトは利用する価値があります。ぜひ便利なサービスを利用して自分に合った物件に出会いましょう。
投資用不動産を探すなら、ワンルームマンションに特化した「シーラの不動産投資」がおすすめ
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タウン誌や新聞の広告
ネット時代に雑誌で情報収集をすることは気が進まないという方もいるかもしれませんが、実はタウン誌や新聞の広告は地域に密着した情報が得られる重要な情報源です。
なかにはネットには出していないものの、地域に根差した紙媒体には載せているという掘り出し物件もあります。良い物件との出会いは意外な所に転がっていることを経験したオーナーも少なからずいることを考えると、この情報源を活用しない手はありません。
ニュースチェックの合間にこまめなチェックをすることで、良い物件と出会う確率を高めましょう。
書籍やセミナーを利用する
書籍やセミナーは不動産投資のプロから情報を得られる貴重な機会です。もし不動産投資のプロから情報を得ると次のような他では得られない情報を知ることができます。
- 新築と中古で比較できる
- マンションブランドごとの強みや弱みを知れる
- エリアごとの良し悪しを知れる
- 自分に合った投資不動産タイプを見極められる
特に不動産投資が初めてであれば、自分の資産繰りに合った不動産タイプは区分マンションなのか、ワンルームなのか、ファミリータイプなのかといった細かな設定を自力で判断することは難しいものです。
書籍やセミナーではそのような初心者が抱きやすい悩みを解決してくれるので、自分にぴったりの投資用物件を選ぶ時にはプロのアドバイスを頼りにしてみましょう。
不動産投資物件選びの注意点
不動産投資物件を選ぶ時には知っておきたい注意点もあります。この点を見落とすと、せっかくの投資が水の泡となってしまい逆に損失を被る結果になりかねません。3つの注意したい点を取り上げて解説していきます。
中古物件にはリスクがある
中古物件にはそれなりにリスクがつき物です。もちろん立地条件がかなり良い場所にあるなら、中古であったり間取りに多少の難があっても資産価値を見出せます。
しかし、好立地でない場所で格安の中古物件を見つけた場合には設備の古さや不人気な間取りを払拭できるプラスポイントがみつからず、空き室続きになる可能性が大いにあります。またメンテナンスにかかる費用もあなどれません。
安さにすぐ飛びつくのではなく、物件の長期的な資産価値をよく見極めて決定しましょう。
空き家購入前に知っておきたいメリット・デメリットを解説した記事はこちらです。
https://news.mynavi.jp/fudosan-satei/3767
地方の物件は資本を回収できない可能性が高い
地方の物件は、安い割に資本金として初めに投資した額を回収することさえ難しさを感じるケースが多々見られます。また、先に述べた人口減少率が高くなっている傾向にあり、観光やリゾートといった特典で注目を集めている地域でない限り空き室リスクを回避できない可能性が高いのも特徴です。
ローン負担が安くなるというメリットに踊らされることなく、本当に低リスクで利益を生み続けることができる価値があるのかをよく見極めて購入に踏み切りましょう。
自分が住むという基準で選ぶのはNG
不動産投資はある面で、サービスを提供する事業主の目線で物件を選出する必要があるといえます。その不動産に住むのは自分ではなく借り手である入居者です。
消費者が商品に価値を見出さなければ売れ残り続けるのと同様に、入居者にとって魅力的な物件だと認知されなければいつまでも空き室のままになってしまいます。入居者目線で物件を選ぶことは不動産投資を成功させるために必須のビジネス視点ともいえるでしょう。
そこでおすすめしたいのは、自分が狙っている物件地域でどのような人たちにニーズが高まっているかを調べることです。まずは以下のように入居者を区分わけしてみましょう。
- 単身者
- 家族
- 高齢者
その地域ではどのような家族形態の人が多く住んでいる傾向にあるでしょうか?また、その人たちが好む価格帯や設備はどのようなものがありますか?
こういった点を意識して物件を選ぶだけで、自分の考えている良い物件像と実際のニーズのズレを埋めることができます。
まとめ
不動産投資物件を選ぶ時には、人気の高いエリアや自分の投資を行う目的に合わせて選ぶなら、長期的な利益が見込める自分の資金に見合った不動産を見極めることができるようになります。
老齢になったときの生活費に充てるために投資を行いたい場合は、安定した収入が見込める不動産に絞り込みましょう。
また、節税対策なら目先だけではなく将来的な税負担も考慮に入れながら選ぶのが得策です。投資用不動産を購入するのが初めてであれば、高リターンを重視するのではなく手を付けやすい区分マンションといった投資方法から始めてみましょう。
全ての不動産投資にはもちろんリスクもつき物ですが、物件選びに気をつけるだけでかなりのリスクを軽減することができます。この記事内容を参考にして、可能な限りリスクをカバーしつつ将来にわたって利益を生み続ける優良物件を購入し、不動産投資を成功へと導きましょう。
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