女性同士でも相談しにくいお胸の気になるお悩み。筆者がこれまで数千人のお胸とお尻のケアに携わってきた経験から、それぞれのお悩みの原因と、その改善策についてお届けします。

■今回のお悩み
「バストの上部が削げてきました」(38歳、事務関連)

  • バストの下垂はエイジングのサイン! 予防・改善法を教えます

    バストの下垂はエイジングのサイン! 予防・改善法を教えます

バスト上部の削げ・痩せ感はお胸のエイジングのサインです

一般的に20代から始まるバストの下垂。その度合いには個人差がありますが、年齢に伴うバストの変化はサイズの大小問わず、誰にでも訪れるもの。さらに、お胸のエイジングは、一度進行してしまうと戻りにくいと言われています。

「まだ若いから」「垂れるほど大きくないから」と油断することなく、バストが下垂してしまう原因を知り、予防と改善に取り組むことで、エイジングのスピードを抑えていきましょう。

お胸はエイジングや負荷が現れやすい場所

お胸は主に乳腺と脂肪、それらを支える組織(クーパー靭帯など)からできていて、その膨らみの内部は骨や筋肉がなく、とても繊細な部位です。重力や揺れなどの外的な負荷が長期的に掛かることで、バスト内部の組織を支えるクーパー靭帯が伸びてしまったり、ホルモンバランスの変化によるバストの質の変化や加齢による皮膚のハリ弾力の低下などにより、お胸は下垂していきます。

さらに、妊娠出産・授乳を経験すると、お胸のサイズに大きな変化が現れるため、下垂や削げ・痩せ感を感じやすくなります。

エイジングの進行を防ぐ最大のポイントとは

ホルモンバランスの変化や加齢による肌質の変化は、全ての女性に訪れるものですが、個人差が現れやすい最大のポイント! それは「ブラジャーによるお胸のサポートの有無」になります。お胸の構造でもお伝えしたように、お胸は揺れや重力などの負荷を受けやすい繊細な部位。その負担を減らし、お胸を守ってくれるのがブラジャーの役割の1つなのです。

最近ではカップ付きのインナーやソフトサポートの下着も主流となっていますが、残念ながらお胸のサポート力は低下します。そのため、それらの下着を日常的に着用していると、お胸への負荷がサポートできず、エイジングの加速へと繋がってしまうのです。

自分のお胸に合ったブラジャーを見つけましょう

「ワイヤーが苦手・苦しいしキツイ」。サポート力がしっかりしているブラジャーに対して、そんなイメージを持っている女性も多いのではないでしょうか。しかしそれはまだ、自分のお胸に合ったブラジャーに出会っていない可能性があります。

ブラジャーには様々なメーカーがあり、同じサイズ表記でも、それぞれ規格やフィット感が異なります。まずは、フィッターさんにお胸とブラジャーのフィット感を必ずチェックしてもらうこと。そして色々なブランドを試してみましょう。

ただし、お胸は生理周期によっても変化します。生理前など、お胸の張りが強い時期などは無理をせず、サポート力やデザインを変える選択もアリです。その際は、アクティブに動くことはなるべく避けるようにするといいでしょう。

体型に個人差があるように、お胸にも個人差があります。自分に合ったブラジャーを見つけて、お胸を適切にサポートすることがエイジング対策、最大のポイントとなってきます。

適度なトレーニングも効果的

お胸の内部には筋肉がないため、筋トレがバストの下垂予防に直結するわけではありませんが、適度なトレーニングもバスト上部の削げ・痩せ感の緩和になります。ただし、ハードなトレーニングになってしまうと、バスト痩せ・サイズダウンを招いてしまうことがあるので、強度が強いトレーニングをする際は、トレーナーの指導のもと行うことをおすすめします。

<自宅で出来る簡単トレーニング法>

(1)バスタオルなど大判タオルを用意して丸めます。丸めたタオルを両腕で挟み、胸の前でセットします。

(2)腕の間のタオルを潰すように、腕同士を内側に近づけたら、緩めて戻す。これを繰り返します。腕の筋肉を使うのではなく、胸を寄せるイメージを持って行うことが大切です。

(3)30回を目安に行い、慣れてきたら回数を増やす、または大きめのゴムボールなどに変えてみましょう。

乳腺や皮膚のハリ弾力の維持にはマッサージも効果的です。第1回目にお届けしているマッサージ法も、併せて行ってみてくださいね。