女性同士でも相談しにくいお胸の気になるお悩み。筆者がこれまで数千人のお胸とお尻のケアに携わってきたら経験から、それぞれのお悩みの原因と、その改善策についてお届けします。今回は、歳とともにお肉が背中に流れる原因とその対策についてです。

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■今回のお悩み
「歳とともに肉が背中に移動している気がします」(39歳、会社員)

  • 歳をとると胸が背中に……原因と対策は?


バストの変化について、前回は年齢と共に感じる女性ホルモンの低下や乱れへの対策法について取り上げました。今回は、そういった女性ホルモンが変化することによる、バストの質感への影響や、その対策法について紹介します。

女性ホルモンの低下によりバストの質感が変化

女性ホルモンの分泌量が低下してくると、次第に皮膚や脂肪の質感が柔らかく変わってきます。いい意味で「女性らしい柔らかさ」になるのですが、柔らかいゆえに、バストが背中や二の腕に流れてしまうということも起こりやすくなります。

また、バストの丸みや形を維持するクーパー靭帯も、加齢とともに弾力性が失われ、揺れなどの影響を受けやすくなります。バスト内部においても、乳腺と脂肪の構造比が変わり、バストが全体的に柔らかくなってくることから、下垂も起こりやすくなるのです。

だからこそ、ブラジャーでバスト流れや揺れなどの負荷を、最小限に抑えていくことが大切です。では、大人のバストにはどのようなブラジャーを選んだらいいのでしょうか。

幅広・脇高デザインがおすすめ

肌質が柔らかくなり、背中やサイドへバストが流れやすくなった大人の女性には、幅広のアンダーベルトのブラジャーがおすすめです。サイドに流れがちなお肉をしっかりサポートしてくれますし、後ろ姿年齢が高くなりやすい背中のもたつきの予防にも繋がります。

また、カップのデザインにおいては、ハーフカップや3/4カップのブラジャーより、フルカップのデザインのほうが、揺れなどの負荷からバスト全体を守ってくれます。特に40代を過ぎた方は、2~3年に1回はブラジャーのデザインの見直しを行っていきましょう。

現在お使いのブラジャーのアンダーベルトに食い込みを感じる方は、ブラジャーのサイズが合っていない可能性があります。食い込みをそのままにしておくと、背中やバストサイドに段差がくっきりできてしまうなんてことも……。早めにお店などでフィッターさんにサイズ感をチェックしてもらうようにしてください。

体重の増減がなくても定期的な採寸を

このように、女性ホルモンの変化に伴い、女性の体やバストは質感が変化します。仮に体重の変動がなかったとしても、体のシルエットやバストの形が変わっていることがあるため、半年~1年に1回は採寸やブラジャーのチェックをしてもらう習慣をつけましょう。そうすることで、バストのエイジングの進行を抑えることが出来ます。

また、第6回でご紹介したナイトブラは、大人のバストにも取り入れて欲しいアイテムです。是非、参考にしてみてください。

若い頃と同じものを使い続けるのではなく、今のバストに合ったものを選んでいきましょう。そして、下着の補正力を味方にしながら、時にセクシーなランジェリーを楽しむことも素敵ではないでしょうか。