高校生といえば、勉強や部活、友人との付き合いなどで充実した毎日を想像しますが、実は最近、薄毛に悩む高校生が増えているのをご存じですか?
高校生は「周りに同じように薄毛で悩んでいる友人がいない」「年齢的にびっくりされそうで怖い」などの理由で、誰にも薄毛を相談できずに、一人で思い悩んでいる人も多いようです。
この記事では、高校生の薄毛の原因と対策について解説していきます。
薄毛の原因の大半を占めるといわれているAGAについて、特に詳しく紹介していますので、参考にしてください。
AGAとは
AGAとは、Androgenetic Alopeciaの略で、男性型脱毛症(男性ホルモン型脱毛症)のことです。男性ホルモンの変化によって発症し、生え際や頭頂部の毛髪が薄くなるのが特徴。
思春期以降に始まり、放置すると症状が進んでいく進行性のある脱毛症です。
はげてきた! 高校生でもAGAになる?
日本皮膚科学会ガイドラインの「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン (2017 年版)」によると、AGA(男性型脱毛症)は日本人男性の約30%が発症するといわれています。
発症頻度は20代で約10%、30代で20%、40代で30%、50代以降で40数%と報告されており、年齢と共に高くなる傾向があります。
しかし、AGAの発症は思春期以降であり、最近では10代の若い世代での発症も増えてきているといわれています。
そのため、「はげてきたかも……」と感じたら、高校生でもAGAの可能性を疑ってみることは大切です。
ただし、薄毛の原因のすべてがAGAによるものではありません。
高校生は楽しい学校生活の反面、勉強や部活・人間関係でのストレスを抱えたり、友達との外食で食生活が乱れたり、テストや受験勉強で睡眠が不足するなど、薄毛の発症リスクを抱えやすい年代でもあります。
薄毛の原因については、後ほど詳しく解説しますので、自分が当てはまるものがないか確認してみてください。
高校生のAGAで見られる症状
AGAは主に以下の3つのタイプに分類されます。
・M字はげ(M型)
・前頭部のはげ(U型)
・つむじはげ/頭頂部のはげ(O型)
これらは一つひとつ見られる場合もあれば、「M型とO型」など、症状が同時に進行していくこともあります。
M字はげ(M型)
額の左右から薄毛が進行していくタイプは「M字はげ(M型)」になります。
両サイドから生え際が後退していき、生え際の形がアルファベットのMのように見えるため、俗称として「M字はげ」と呼ばれており、AGAの特徴的な症状といわれています。
M字はげについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
>>M字はげはAGA治療をすれば改善する? 原因と症状(基準)も解説
前頭部のはげ(U型)
前頭部から毛が後退していき、おでこ全体が広くなっていくのが、「前頭部のはげ(U型)」です。額がどんどん広くなっていくため、3つの中で一番、本人が気づきやすい型です。
つむじはげ/頭頂部のはげ(O型)
頭頂部にあるつむじの毛が薄くなったり、弱々しい毛が増えたりすると「つむじはげ/頭頂部のはげ(O型)」の可能性が高いでしょう。
「つむじはげ/頭頂部のはげ(O型)」の原因はAGAの他に、重症化すると脱毛症状を進行させる皮膚疾患「脂漏性皮膚炎」の可能性も考えられます。
「脂漏性皮膚炎」は、皮脂の分泌が盛んな部位に症状が現れ、頭頂部に症状が出ると脱毛以外にフケが多くなるという特徴があります。
薄毛の原因について
薄毛で考えられる主な原因は以下の6つです。
・男性ホルモン
・遺伝
・生活習慣の乱れ
・ストレス
・間違ったヘアケア
・喫煙
なお、薄毛の原因は人それぞれ異なりますし、複数の要因が重なって薄毛になっている可能性もあります。
一つひとつ確認していきましょう。
男性ホルモン
AGAは男性ホルモンを起因とする脱毛症の一種です。
男性の身体は、「テストステロン」という男性ホルモンの働きによって筋肉や骨の健康を維持していますが、髪のダメージとなる「5αリダクターゼ」という酵素の働きによって、「ジヒドロテストステロン(DHT)」という別の男性ホルモンに変換されます。
この「ジヒドロテストステロン(DHT)」こそが、AGA発症のきっかけとなる男性ホルモンなのです。
「ジヒドロテストステロン(DHT)」が毛乳頭細胞にある「ホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)」に結合することで、髪の成長を阻害しヘアサイクルが乱れてしまいます。
その結果、ヘアサイクルの成長期が通常よりも短くなり、成長の途中で毛が抜けたり、細い毛しか育たなくなったりするなどして薄毛になるというわけです。
遺伝
AGAは男性ホルモンの影響での発症以外に、遺伝が起因となる可能性もあります。
例えば、髪のダメージになる酵素「5αリダクターゼ」には活性度が高い遺伝子が存在するといわれています。この遺伝子は、優性遺伝のため父母どちらかがその遺伝子を持っていると、子供に受け継がれます。
また、母方に「ホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)」の感受性の強い人がいると、隔世遺伝によって感受性の強さが受け継がれることも分かっています。
ただし、薄毛の遺伝子は必ず遺伝するとは限りません。実際、両親や祖父母が薄毛でも遺伝しない場合もありますし、兄弟どちらかがだけ薄毛になるのもよくあることです。
生活習慣の乱れ
運動不足や栄養の偏った食生活、睡眠不足など、生活習慣の乱れは、抜け毛や薄毛の原因となります。
友人と学校帰りにファストフード、家でお菓子を食べるなど、適量であれば楽しみの一つとして良いものですが、過度に摂取しすぎると頭部の血行不良を引き起こしてしまいます。
ストレス
高校生は、学校生活や塾などでストレスを抱えやすくなっています。また、薄毛を一人で思い悩むこともストレスになってしまいます。
ストレスをためると、
・頭皮の血流の悪化させる
・自律神経やホルモンバランスが乱れる
・体内にある髪の毛を生み出すための栄養素「亜鉛」が減少する
・睡眠が浅くなり、成長ホルモンの分泌に影響する
など、たくさんのデメリットがあります。これらは髪の毛の成長に影響を及ぼすと考えられています。
間違ったヘアケア
合わないシャンプーの使用やすすぎ不足、頭皮の洗いすぎ、頭皮がぬれたまま就寝するなどの間違ったヘアケアにより、頭皮環境が悪化し薄毛を進行させることがあります。
また、ヘアアイロンやコテなどで強く引っ張っていると、頭皮にダメージを与え、けん引性脱毛症を発症することもあります。
ブラシやヘアアイロン、コテなどは優しくなでるようにして使いましょう。
喫煙
喫煙は髪に重要なビタミンBやビタミンEを消費してしまうため、せっかく栄養バランスの整った食事を心がけても、喫煙によってせっかく摂取した栄養素を失ってしまいます。
また、たばこに含まれるニコチンは全身の血行不良を招き、頭皮の栄養不足や血行不良につながってしまいます。
喫煙が許されているのは20歳からですが、今薄毛に悩んでいる高校生は20歳を過ぎても喫煙を避けた方が無難です。喫煙は薄毛にとってもデメリットが多いと覚えておいてください。
AGA(薄毛)対策を紹介
薄毛が気になる人は、まずは専門クリニックを受診することが大切です。受診によってなぜ薄毛になっているのか判明すれば、根本的な原因を改善することができます。
高校生の受診が可能な専門クリニック
日本では、AGA治療薬の推奨年齢の関係から、未成年のAGA治療を受け入れていないクリニックが多いのが現状です。
ですが、以下の2院では、受診もしくは相談が可能となっています。
両院とも全国展開しています。通える範囲にクリニックがあるかどうか確認してみてください。
クリニック名 | 高校生の受診について |
Dクリニック | 親権者が同伴すれば、「無料カウンセリング」、または「無料カウンセリング+医師による診察(有料)」が可能です。 |
ゴリラクリニック | 保護者の同伴なしで、無料カウンセリングが可能。ただし、治療は不可。相談とヘアケア商品の紹介のみになります。 |
治療薬の処方には年齢制限があるため、シャンプーなどのヘアケア剤の購入だけになる可能性もあります。
しかし、薄毛の原因や年齢に応じた対処法を知ることで、安心することができるでしょう。
自分でできる薄毛対策
そして、専門クリニックでの相談以外に、薄毛の原因として紹介したことで該当するものがあれば、すぐに改善し対処することも大切です。
・生活習慣の乱れ
→お菓子を食べる量を減らす、今より少しだけでも早く寝る習慣をつける、なるべくバランスの良い食事を心がけるなど、少しずつでも改善できるところから始めてみましょう。
・ストレス
→家でゆっくり好きな音楽を聴いたり、映画を観る時間をつくったりするなど、自分なりのリフレッシュ法を考えてみましょう。
・間違ったヘアケア
→合わないシャンプーの使用やすすぎ不足、頭皮の洗いすぎ、頭皮がぬれたまま就寝する、コテやヘアアイロンで髪を引っ張りすぎているなど、思い当たることがあれば、改善することで、頭皮環境の改善が期待できます。
薄毛が気になったら専門クリニックの受診を
高校生でもAGAになる可能性はあります。
「最近、抜け毛が多くて気になる」「少し髪が薄くなったような気がする」などと感じている人は、一人で悩まずに、まずは専門クリニックの受診をおすすめします。
受診してみると、10代特有の「成長期による男性ホルモンの分泌の乱れ」で、一時的に髪が多く抜けているだけ、ということもよくあります。
脱毛が気になって過度にヘアケアをしたり、一人で思い悩んだりすることは髪や頭皮に悪影響を与えてしまいます。
まずは、専門クリニックで薄毛の悩みや不安を相談してみてくださいね。
(パパ社長)