中国上海市青浦地区人民政府によると、Huaweiが同地区に2021年9月から建設を進めてきた研究開発センターが2024年6月より稼働を開始するという。

同研究センターは、総敷地面積17万6000m2、総建築面積23万2000m2(地上建築面積10万3000m2、地下建築面積12万9000m2)と巨大で、Huawei従業員の約8%に相当する3万人超の研究者を収容し、6G、AI、IoT、自動運転車など最先端の研究開発を推進することが予定されているという。 上海市当局への届け出によると、この研究センターへの投資額は約120億元(1元=21円換算で約2500億円)だという。ちなみに、Huaweiの2023年における研究開発費は売上高の23.4%にあたる1647億元(約3兆4600億円)である。

中国の半導体サプライチェーン関係者の話では、Huaweiの設計子会社であるHiSiliconの本社および研究所も同居する形で、先端半導体の研究開発も進められるほか、Huaweiとして、米国の輸出規制強化に伴い入手が困難になってきた先端プロセス向け露光装置の自主開発も進める予定だという。

Huaweiは、すでにキオクシアやIntel、Micron Technologyなどからリソグラフィプロセス技術者、ASMLやニコンなどからリソグラフィ装置技術者、JSRなどの材料メーカーからリソグラフィレジスト技術者の採用を進めているとされるが、そうして採用した人材はいずれもEUVやArF液浸リソグラフィの経験者とみられている。

Huaweiは、すでにEUVリソグラフィに関連する特許を出願していることが判明しており、米国を中心とする中半導体製造装置輸出規制を背景に、中国国内で利用可能な先端プロセス向け露光装置の開発を急ピッチで進めている模様である。

なお、米国政府筋の情報によると、Huaweiは現在、第3者名義で(Huaweiの名を表に出さぬようにして)、中国深圳に3つの半導体ファブ(DRAM、イメージセンサ、ロジックなど)を建設しているほか、山東州青島のパワー半導体メーカーSiEn(QingDao)Integrated Circuitsおよび福建省泉州のDRAMメーカーであるJHICCを買収しており、これら5つの半導体工場を稼働させるためにも、米国政府の規制下でもさまざまな種類の半導体製造装置をそろえる必要があり、自社開発を進めるとともに中国国内の半導体装置メーカーへの助成・育成にも注力しているとされている。