三菱電機は9月25日、ドイツ鉄道から「高速鉄道車両ICE-2」向け車両用電機品の更新事業を総額約30億円で受注したと発表した。これは、欧州メーカーが独占するドイツ高速鉄道市場において、日本メーカーとして初めて推進制御装置を受注したことになるとのこと。

今回同社が受注したのは「高速鉄道車両ICE-2」46編成(92台)分の推進制御装置。同装置は、IGBT素子の採用により、消費電力低減と信頼性向上を実現し車両寿命を延ばすというもの。また、機器供給に加えて、車両への取付け・走行試験・車両全体の認証再取得を行うという。

同社は「欧州で最長路線距離を誇るドイツ鉄道での受注を契機に、欧州市場への取り組みをさらに強化していく」とコメント。本格運用に先立ち、高速鉄道車両2編成分について性能評価を行った後、残り44編成分を順次投入していく予定となっている。

ドイツ鉄道「高速鉄道車両ICE-2」(C)Deutsche Bahn AG