Cypress Semiconductorは9月3日(米国時間)、エラー訂正コード(ECC)を内蔵した16Mビット低消費電力非同期SRAMを発表した。

同製品は、ECC内蔵のMoBL(More Battery Life) SRAMで、エラー訂正チップを別途追加することなく最高レベルのデータ信頼性を提供し、デザインを簡素化するとともにボードスペースを削減する。産業および軍事、通信、データ処理、医療、民生用電子機器など、広範な分野において、ハンドヘルドシステムのバッテリ寿命の長期化に貢献するという。

具体的には、同ファミリに搭載されたハードウェアECCブロックは、ユーザーの介入を必要とせずにインラインですべてのエラー訂正機能を実行するため、0.1FIT/Mb未満(1FITは、デバイスが10億時間動作する間にエラーが1回発生することを意味する)というクラス最高のソフトエラーレート(SER)性能を達成している。また、現行の低消費電力非同期SRAMとピン互換性があり、ボードレイアウトを変更することなくシステムの信頼性を向上させることができる。さらに、今回の16M MoBL SRAMには、シングルビットエラーの発生と訂正を通知するエラー通知信号もオプションとして含まれている。この他、動作温度範囲は産業用途品種が-40℃~+85℃、車載Eグレード品種が-40℃~+125℃で、1.8V、3V、5Vの複数の電圧で動作する。

なお、パッケージはRoHS準拠の48ピンTSOP I、48ボールVFBGA、および119ボールBGA。産業用途品種が現在サンプル出荷中で、11月に量産を開始する予定。

CypressのECCを内蔵した16M MoBL SRAM