会議に伴う業務効率化とコスト削減、そして万が一のためのBCP(事業継続計画)対策など、Web会議システムへの注目が高まっている。特に近年ではモバイル端末の普及により、時間と場所を問わずに情報共有ができる手段として、様々な場面でWeb会議が活用されている。

では、実際にWeb会議システムを導入する場合重視すべきポイントはどこになるのか?

「それは、音質と操作性です」と語るのはキヤノンソフトウェア株式会社 パッケージソリューション事業本部にて、Web会議システムIC3の企画を担当している橋本史朗氏である。

今回は橋本氏と、IC3のプロモーションを担当する安場剛志氏を交え、実際の利用事例を交えながら、キヤノンソフトウェアが考えるWeb会議システムのあり方について語っていただいた。

キヤノンソフトウェア株式会社 パッケージソリューション事業本部 営業本部 橋本史朗氏(右)、安場剛志氏(左)

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発言者の言葉をしっかりと伝える、「音質」にこだわる

Web会議では相手の顔が映るのだから誰が話しているかは分かる。そう考えている人も多いかもしれない。だが会議の場では、常に相手の顔を見ている訳ではない。むしろ手元の資料に目を落としている時間の方が長いのではないだろうか。その場合、ある程度は「声」で判別できないと誰が発言しているかが分からなくなる。

しかし、デジタル音声では高音域はカットされてしまうため、回線を通すと誰の声なのかが判別がつきにくくなる。数人程度で行われる会議であれば影響は少ないかもしれないが、複数拠点を同時につないで行われる十数人規模の会議になると声を聞き分けるのは大変である。そのため、発言する前に名前を名乗ることをルール化しているケースも多い。

「Web会議では、画質よりも音質に問題がある方が、よりストレスを感じます。だからこそIC3では音質、それも人の声質にこだわって開発をしています」(橋本氏)

IC3はIP電話などにも利用されている、人の声に特化したコーデックを採用しており、人の声質を変えずに音声を伝えることを可能にしているのだ。

「例えば資料共有を頻繁に行う会議の場合、資料に集中するため、映像がなくても気になりません。様々な会議形式のパターンが増えていくにつれて、音質の重要性がますます高まってくると思われます」(安場氏)

“敢えて機能を削る” ― シンプルな「使いやすさ」へのこだわり

どんな優れた機能を豊富に搭載していても操作に詳しい管理者がいないと使えないようであれば、その機能に意味はない。Web会議システムを活用するためには、誰もがいつでも自由に使える手軽さが必要だ、

「機能が増えると、増えた分だけ操作が複雑になります。そのために使いやすさが犠牲になっては本末転倒です。だからこそIC3は、見ただけで分かるシンプルな操作にこだわっています」(橋本氏)

多機能を売りにする製品が増えるなか、IC3はむしろ「余計な機能を削る」ことをひとつの方針としている。 「開発する立場としては、新しい機能があるのなら、どうしても搭載したくなります。それを吟味して、追加して使いづらくなるのなら止める。それが私の役目でもあります」(橋本氏)

高品質であることは大切だが、必ずしも多機能である必要はない。基本構成は、あくまでもシンプルで使いやすく。もし必要な機能があるのなら要望に合わせてカスタマイズする。

「IC3は100%自社開発の製品です。そのため、ご希望に合わせた自由なカスタマイズが可能なので、追加機能が必要な場合は、こちらで対応させていただきたいと考えています」(安場氏)

使いやすさにこだわったシンプルなユーザーインターフェースが特徴

【活用事例】災害時の緊急連絡手段として活躍したIC3

最後にIC3の具体的な導入事例を紹介しよう。災害時の緊急連絡手段としても注目されているWeb会議システム。 IC3の場合、「2009年の新型インフルエンザが流行した時、特に多くのお問い合わせをいただいたことを覚えています」(安場氏)当時は、感染を防ぐために出張や訪問を控えるよう、政府より要請が出されていた。そこで、外出せずに打ち合わせが行える手段としてWeb会議システムを検討したい、との理由だった。

また、2011年の東日本大震災時においては、各社で対策本部における重要な通信手段としてIC3が活用された例も多い。その中には地震発生から、わずか30分で震災対策本部を開設し、安否確認や情報収集に役立てたという事例もある。

緊急事態の時に、システムの管理者がそこにいるとは限らない。いざ、という時に利用するには、普段から誰もが使いこなせるものでなければならない。その点からも、シンプルで分かりやすい操作が特徴であるIC3は、有効なWeb会議システムと言える。

「ただし、緊急時に慌てて導入しても、いきなり使いこなすことは難しいです。万が一の事態に備えるためには、事前にしっかりと準備をして使い馴れておく必要があるでしょう」(橋本氏)

シンプルであるが故に、IC3はモバイル運用に適している。次回は、モバイル運用における課題と、その対策について紹介しよう

IC3について

IC3 (アイシーキューブ)は、シンプルなユーザーインターフェースで、だれでもカンタンに使い始められるWeb会議システムです。PCのWebブラウザ(Internet Explorer)あるいは、スマートデバイス(Android、iOS)で利用できます。SSL暗号化によるセキュアな通信機能を標準で搭載、同時接続ライセンスにより低コストな運用が可能であるなど、企業の遠隔会議・コラボレーション環境構築に最適なシステムです。

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