計測機器大手Agilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは4月21日、HDMI 2.0測定ソリューションが、HDMI Forumから公式認証機器として認定を受けたと発表した。

同ソリューションは、テスト項目HF2-6、2160p 24ビットフォーマットのシンクビデオタイミングテストも含めて、HDMI2.0物理層試験で必要とされる試験項目に最も幅広く対応している。今回の認定は、パナソニックとの協力により実現できたもので、同ソリューションは、パナソニックのAuthorized Test Center(ATC)で採用され、実際の認証試験に使用されるという。

HDMI Forumの会員であるアジレントは、パナソニックと規格仕様や試験仕様の策定に取り組んできた。新規格のHDMI 2.0の中で、18Gbpsの伝送帯域拡張は、4K画像伝送(4:4:4フルカラー)を可能にする最も重要な拡張項目の1つである。しかし一方で、伝送レートが従来の2倍に高速化しながらも、既存のHDMIケーブルの接続をサポートしなければならないため、信号品質歪みによる相互接続性への影響が技術的な課題となった。

この課題に対応するため、測定とシミュレーションを融合させたアジレントの計測技術を用いて、ケーブルロス、反射、スキュー、インピーダンス不整合などの影響を評価検討し、パナソニックとアジレントは共同で、HDMI2.0規格策定の基礎データを導出した。この検証には、オプションTDR「Agilent E5071C」、伝送路シミュレーション機能を搭載したオシロスコープ「Infiniium 90000」、低ジッタ高品質信号の出力が可能な「ParBERT 81250A」と任意波形発生器「M8190A」が用いられ、その検証の中で培われたノウハウをHDMI 2.0測定ソリューションの開発に生かしてきたとしている。