セイコーインスツル(SII)は1月30日、高温環境においても安定した動作が可能なコイン形リチウム2次電池「MS920T」を発表した。

コイン形リチウム2次電池は、主にデジタルカメラやドライブレコーダなどの電子機器において、リアルタイムクロックの電源バックアップ用として広く利用されている。近年、これらの電子機器の高画質化、高機能・高密度化による内部温度の上昇、また自動車の車内や直射日光の当たる高温環境での使用が増えていることから、バックアップ用の電池に対しても高温での動作対応が求められるケースが多くなっている。

同製品は、独自の封止技術と設計の最適化により、動作可能温度範囲を大きく向上させ、高温環境での使用を可能にした。通常、リチウム2次電池は高温環境下では、熱によって経時劣化が加速する。85℃で60日間保管後の容量測定において、従来製品は初期容量の40%程度まで低下がみられるが、「MS920T」はほとんど劣化がなく、初期の90%以上の容量を維持できる。また、0Vまで放電した後も、安定した放電容量を示す。さらに、3.1V~2.0Vの充放電条件(放電深度100%)において、100回以上の充放電が可能となっている。

なお、サンプル価格は500円。6月より量産を開始する予定。SIIでは、2014年度で500万個の販売を目指しているという。

高温環境においても安定した動作が可能なコイン形リチウム2次電池「MS920T」