日本マイクロソフトは11月14日、アビームコンサルティング、日本アイ・ビー・エム、日本電気、日本ヒューレット・パッカード、日立製作所、富士通、リアルテックジャパンの計7社とともに、「Microsoft SQL Server SSD Appliance(以下、SQL Server SSD Appliance)」をERPシステムに適用し、企業の基幹業務を適切なコストで高速化することを市場に訴求する「ERP on SQL Server SSD Applianceイニシアチブ」として協業することを発表した。

SQL Server SSD Applianceは、すべてのデータ領域にフラッシュメモリストレージを採用することで、瞬時にデータの読み書きを行うトランザクション処理にも、大量データを高速に読み取るデータウェアハウス処理にも対応できる、ビッグデータの利活用に最適な超高速データベースマシンとなっている。

「SQL Server SSD Applianceロゴ」

今回のイニシアチブは、SQL Server SSD Applianceの高速性と経済性を、ERPパッケージを用いた企業の基幹システム向けに提供することにより、ビジネスの根底を支えるシステムの大幅な処理速度の向上を図るもの。参加各社は独自の検証を実施し、マイクロソフトは協業各社とともにSQL Server SSD Applianceの市場への訴求と拡販を推進していく。

第一弾として今回は、SAPシステムの高速化の検証にとりくみ、参加各社は今までの構成と比べて3~4倍の速度を達成した。

この検証の事例として、NECフィールディングでは、4月からの本格設計着手から7月中旬のカットオーバーという短期間で導入を行い、システムの切り替え作業は土日の2日間という非常に効率的なスケジュールで作業が進み、さらに、既存アプリケーションの改修を必要としないため短期間で確実性の高い移行が実現可能のため、業務の繁忙期でもシステムの高速化により安定したシステムの稼働を実現し、数値としてはDB性能が100倍になったものあった。

従来、フラッシュメモリストレージは、ハードディスクに比べて高速に読み書きできる半面、高価で初期導入コストがかかることや、一般的なデータベース アプライアンス製品は、専用のハードウェア以外の組み合わせを選べないことから、非常に価格が高いという問題があったが、マイクロソフトは、高性能なデータベースでビッグデータを有効活用するために、SQL Server SSD Applianceを9社のパートナー企業とともに提供、SQL Server SSD Applianceは、汎用性が高いハードウェアとSQL Server 2012 Enterpriseを組み合わせることで、ユーザー環境に適したモデルを低コストで提供可能とする。