Cypress Semiconductorは8月6日(米国時間)、静電容量タッチセンシングコントローラ「CapSense Express MBRファミリ」として「CY8CMBR2110」を発表した。

同製品は、産業機器および民生電子機器アプリケーションや、ポータブル医療機器、ゲーム用デバイス、ホームオートメーションシステムなどにおいて、フロントパネルにおける機械式ボタンの置き換えを目的に最適化されており、最大10個のボタンと完全にコンフィギュレーション可能なLEDエフェクトを搭載したLEDを最大10個利用することが可能。

また、同時にリリースされた開発ツール「EZ-Click Customizer」を活用することで、同製品のレジスタコンフィギュレーションを簡素化できるほか、カスタムLEDエフェクトやブザー出力を実装することが可能となる。

さらに、ボタンそれぞれの静電容量基準値と検出しきい値を動的に最適化する「SmartSenseオートチューニング機能」が搭載されており、同アルゴリズムを活用することで、ノイズや温度、湿度などの環境条件の変化に応じて起動時と動作時の静電容量センシング範囲を最適化することが可能となっている。

加えて、同ファミリは動作モード時で1ボタンあたり15μA、ディープスリープモードで100nAの低消費電力を実現しているほか、1.7V~5.5Vの範囲で動作するため、ボタン電池1個での動作も可能だという。このほか、同社特許取得済みのCapSense ΣΔ(CSD)センシング方式を採用することで、伝導ノイズや放射ノイズに対する高い耐性を実現可能なほか、電源ノイズに対処可能な内蔵電圧レギュレータ、スプリアスノイズ抑制のためのフィルタなども搭載しているという。

なお、同製品は32ピンQFNパッケージですでに量産出荷を開始している。

静電容量タッチセンシングコントローラ「CapSense Express MBRファミリ」の新製品「CY8CMBR2110」