Infineon Technologiesは、同社の次世代パワーMOSFET「CoolMOS C7」向けTO 247-4ピンパッケージの提供を開始したことを発表した。

同パッケージでは、追加された4つのピンがケルビンソースとして機能することで、パワーMOSFETのソース端子で発生する寄生インダクタンスを効果的に低減することが可能であり、同社ではこうした効率化は、連続導通モード力率改善回路(CCM PFC)、ブースト、トゥートランジスタフォワード(TTF)など、各種ハードスイッチング トポロジでメリットを発揮すると説明している。

また、同パッケージは、スイッチング損失を最大8%削減することで、効率化を実現しており、これは、1.2KW動作のCCM PFCのMOSFETの場合、ワット損は5W低くなり、同一のMOSFETに標準的な3ピンTO 247パッケージを使用した場合と比べると、最大負荷時の効率性は0.4%向上することになるという。

さらに、ケルビンソース構成では、ドレインを露出させた新たなピン配置と、ゲート・ドレイン間のソースによって、プリント基板レイアウトの使い勝手が向上することから、ドレイン-ソース電圧(VDS)の高dv/dtレートによるゲートオシレータのターンオフの原因となりがちな、臨界モードでのドレイン・ゲート間のカップリング効果の抑制が可能となるほか、ドレイン・ソース間の沿面距離が伸びることで、システムの安定性が高まるという。

なお、同パッケージは、同社ならびにSTMicroelectronicsからすでにサンプル出荷を開始しており、量産出荷は、2013年第3四半期の開始予定だという。