三菱電機は7月9日、SiCを用いたSBD/MOSFET搭載の家電製品・産業機器向けモジュール5品種を発表した。

家電製品向けの「ハイブリッドSiC DIPIPM」は、ダイオード部にSiC-SBDを搭載、Si素子を使用した場合と比較して、電力損失を約12%低減している。また、従来製品「超小型DIPIPM」とピン配列・外形寸法の互換性を確保している他、同等の保護機能を搭載した。サイズは24mm×38mm。7月31日よりサンプル出荷を開始する。

「ハイブリッドSiC DIPPFC」は、ダイオード部にSiC-SBDを搭載し、最大30kHzの高周波スイッチングを実現。高周波スイッチングにより、リアクトルやヒートシンクなど周辺部品の小型化できた。さらに、PFC回路および駆動ICの内蔵により実装面積の減少や配線パターンの簡略化など小型化に寄与する。また、従来製品「超小型DIPIPM」と外形寸法の互換性を確保している。サイズは24mm×38mm。8月よりサンプル出荷を開始する。

「フルSiC DIPPFC」は、トランジスタ部にSiC-MOSFET、ダイオード部にSiC-SBDを搭載、Si素子を使用した場合と比較して、電力損失が約45%低減した他、SiC素子の搭載により最大50kHzの高周波スイッチングを実現している。高周波スイッチングにより、リアクトルやヒートシンクなど周辺部品の小型化できる。さらに、PFC回路および駆動ICの内蔵により実装面積の減少や配線パターンの簡略化など小型化に寄与する。また、従来製品「超小型DIPIPM」と外形寸法の互換性を確保している。サイズは24mm×38mm。8月よりサンプル出荷を開始する。

産業機器向け「ハイブリッドSiC-IPM」は、ダイオード部にSiC-SBDを搭載、従来製品と比べて電力損失を約25%低減し、装置の小型・高効率化に寄与する。従来製品とピン配列・外形寸法の互換性を確保している他、同等の保護機能を搭載した。サイズは67mm×131mm。10月よりサンプル出荷を開始する。

「フルSiC モジュール」は、トランジスタ部にSiC-MOSFET、ダイオード部にSiC-SBDを搭載し、従来製品と比べて電力損失を約70%低減し、装置の高効率化に寄与。従来製品と比べてパッケージを小型化し設置面積を約60%削減、装置の小型・軽量化に成功した。SiCの性能をフルに発揮する低インダクタンスパッケージを採用している。サイズは62mm×152mm。2013年1月よりサンプル出荷を開始する。

家電用SiC DIPIPM/DIPPFC

産業用ハイブリッドSiC-IPM

産業用フルSiCモジュール