Maxim Integrated Productsは、オレゴン州ビーバートン、テキサス州のダラスとサンアントニオ、カリフォルニア州サンノゼにある自社の半導体生産ラインを増強するため、数年間で2億ドルを投資すると発表した。

製造設備を更新を図ることで、プロセス技術を改善し新しい技術ノードに対応するとともに、新しい技術拠点へと転換する計画で、近年買収してきたメーカーの生産も取り込んでいく方針。今回の投資は、Maximの会計年度2012年度(2012年6月期)および2013年度の設備投資計画に基づくものという。

4工場では、スマートフォンやタブレット端末、ファクトリオートメーション機器、自動車、PC、医療機器、スマートグリッド機器、通信機器向け製品を生産しており、Maxim製品全体の約50%を生産している。生産能力の拡大に伴い、製造スタッフも段階的に増員する計画。

Maximの米国内にある製造施設は、エネルギー効率と天然資源保全といった点で評価されており、Energy Trust of Oregonが認めたビーバートン工場のエネルギー・カンバセーション・プログラム(energy-conversation program)では、年間370万kWhを超える節電と1400tを超える二酸化炭素の排出量を削減することに成功している。今回の設備投資により太陽光発電、照明の自動化、ボイラー設備の改善を行い、さらなるエネルギー効率アップ実現を目指す考え。テキサス州では、San Antonio Water Systemが、サンアントニオ工場の消費水量の削減に向けた対策に対し、「Refreshing Ideas Award」を授与している。同施設では、結露回収や第3ステージ逆浸透、分析的再利用などにより、年間5500万ガロンを節水したという。