NXP SemiconductorsとON Semiconductorは5月8日、電力効率の高いツイスト・ペア(TP)ネットワーク用の評価ボードと完全なリファレンス・デザインを発表した。

今回のTP評価ボードおよびリファレンス・デザインは、NXPのMCU「Cortex-M0」とON Semiconductorの近日発売予定のレシーバトランスミッタIC「NCN5120」が使用される。

最初の評価ボードでは、「Cortex-M0」のうち「LPC1227」が搭載される予定。同製品は、32ビットコアのARM Cortex-M0プロセッサをベースに、最大128KBフラッシュおよび8KB SRAMが搭載されており、エネルギー効率の高いコントロールやKNXノードに最適な構成可能なペリフェラルを提供する。消費電力が低く、ON Semiconductorの「NCN5120」のDC/DCコンバータから直接電力を供給でき、バス給電デバイスを容易に実装できる。シングルMCUは、最大45DMIPSの性能を備え、KNXスタックの実行に対応する。現在、Weinzierl Engineeringから「LPC1200」対応のKNX System Bの認定済み実装が販売されている。

「NCN5120」は、KNXツイスト・ペア・ネットワーク(KNX TP1-256)に適しており、ビル・ネットワークでのアクチュエータ、センサ、MCU、スイッチなどに対応する。ビルトイン・ミクスド・シグナル・テクノロジを特徴とし、アナログ・フロント・エンド、デジタル処理能力、電源機能を搭載する。各100mAのドライブ能力のバスから、固定3.3Vと可変3.3V~21Vの安定化電圧を生成する20Vレギュレータと2個の高効率DC-DCコンバータを提供する。高電力アプリケーションに最適で、材料コストを削減できると同時に、選択可能なファンイン・モード、バス電圧、および温度監視などの機能により、安全で信頼性の高いバスへの結合をサポートする。NCN5120は現在サンプル出荷中。デバイスのKNX認定は最終段階にあるという。

なお、デバイスの量産は2012年の第3四半期に開始される。評価ボードは5月に販売の予定。