Texas Instruments(TI)は4月18日、 スマホ/タブレット向けステレオ音響空間処理IC「LM48903」を発表した。

同製品は、DSP、2個のClass-Dアンプ、18ビットステレオADC、PLL、I2SおよびI2Cインタフェースなどを有し、スマートフォンやタブレットPCなどモバイル機器の制約が多かった音場を拡大することが可能だ。モバイル機器では、複数のスピーカーが近接配置されているため、音場が狭くなるという問題があった。同製品と専用のソフトウェアを利用すると、3次元空間サウンドが実現し、広がりのある、臨場感にあふれたシアター品質サウンドの提供が可能となる。

2個のClass-Dスピーカ・ドライバでは、4Ω負荷に対してチャネルあたり2Wの連続電力を1%未満のTHD+N(全高調波歪み+ノイズ)で供給し、システム設計の簡素化とBOM(部品コスト)の低減を実現している。

ツールでは、「LM48903」のWebベースのSpeaker Array Designerがある。ユニークなスペシャル・オーディオ係数を少ない簡単なステップで生成する係数ジェネレータを備えている。さらに、グラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)を備えたAndroidドライバと評価ボードを提供している。

なお、パッケージは2.7mm×3.2mmの30バンプmicro SMD。価格は1000個購入時で1.75ドル。

スマホ/タブレット向けステレオ音響空間処理IC「LM48903」