Mozillaは3月22日(現地時間)、Webブラウザの新版「Firefox 4」を正式リリースしたことを発表した。

新版の最大の特徴はパフォーマンス。JavaScriptエンジンにJITコンパイラ「JagerMonkey」(イェガーモンキー)を統合するなどの大幅改良を施し、起動から、ページの読み込み、Webアプリケーションの実行、グラフィクスの表示まで、すべてのプロセスを高速化。旧バージョンに比べて、2倍から6倍のパフォーマンスを実現している。

また、Webメール、グループウェア、SNSなど、常に開いておきたいサイトをタブバーの並びに固定しておける「アプリケーションタブ」や、ドラッグ&ドロップでタブをグループにまとめられる「タブグループ」などの機能を追加。履歴、ブックマーク、開いているタブ、パスワード、フォームの入力履歴に、複数のパソコンやスマートフォンからアクセスできる「Firefox Sync」も標準搭載されている。

アプリケーションタブ

タブグループ

そのほか、行動ターゲティング広告の配信などを目的とした行動追跡を拒否する「Do Not Track」や、安全な接続を自動的に確立して中間者攻撃を阻止する「HTTP Strict Transport Security」、サイト側で読み込むコンテンツを明示的に制限できるようにして、クロスサイトスクリプティング攻撃を防ぐ「Content Security Policy」など、セキュリティを強化する新機能も多数追加されている。

Firefox 4は、MozillaのWebサイトから無償でダウンロード可能。Windows、Mac OS X、Linux版が80か国語以上で同時リリースされており、Android版もまもなく公開される予定になっている。