Analog Devices(ADI)は、14ビットA/Dコンバータ(ADC)用の低消費電力低ノイズ・ドライバ・アンプ「ADA4930-1」「ADA4930-2」2製品を発表した。いずれもすでにサンプル出荷を開始しており、1000個受注時の単価は4930-1が3.78ドル、4930-2が6.29ドルとなっている。

ADA4930-xのパッケージイメージ

2製品ともに、1.8V、3.3V、または5V単電源動作でDCから1.35GHzの信号を駆動することができる性能を有しながら、消費電力は115mWに抑えることに成功している。また、10MHzで二次高調波は103dBc、100MHzで-75dBcの低歪みを実現している。

さらに、1.2nV/√Hzのノイズ仕様に加え、20MHzから100MHzの周波数範囲で低歪み性能を提供する。この低ノイズと低歪み性能の組合せにより、電子試験計測機器、データ・アクイジション・システム、ワイヤレス・ダイレクト・コンバージョン・レシーバなどデータスループットが40MSpsから200MSpsの広帯域アプリケーションに用いられる14ビットADCで高精度な計測と信号表現を補償することが可能となる。

0.9Vの出力コモンモード電圧と、DC結合1.8V ADCの入力をグラウンドまで全範囲で駆動できる能力を有した同社初の単電源ADCドライバ・アンプで、他のADCドライバ・アンプでは必要となる複数の電源が不要となるため、コスト、電力消費、および基板面積の低減が可能となる。