2009年 チャンピオンシップ大会 NXTの部の結果

NXTの部・競技部門では、1位が東海地区代表の「BAMBOO」、2位が九州地区「KTEC」。3位が南関東地区「モーリー」という結果となった。

順位 リザルト
タイム
ゼッケン チーム名 所属 地区 地域 モデル
部門
1位 -1分40秒3 09 BAMBOO 富士通
コンピュータ
テクノロジーズ
豊橋事業所
東海 愛知県
豊橋市
B
ランク
2位 -1分31秒3 01 KTEC 九州技術教育
専門学校
九州 熊本県
熊本市
B-
ランク
3位 -1分15秒9 15 モーリー 日立情報通信
エンジニアリング

関東
神奈川県
横浜市
B-
ランク
NXT競技部門の順位

2位の「KTEC」はゼッケン(出走順)01番で、大会初戦の第1ラウンド第1ターンから出走。インコースからスタート後早々にUターンし、アウトコース側から逆走してトレジャーハントをクリア。続けてツインループ、ショートカットとすべての難所を攻略する自在走行を披露し、会場を沸かせた。

ハードスペックの高いNXTではライントレースに頼らずフィールド全体を自由自在に走行することも可能になったが、レーンを外れれば相手チームの走行を妨害して失格となるリスクも大きい。そこで「KTEC」は、スタート時のゲート通過後すぐに逆方向へ進むことで相手チームとの接触を避け、安全にアウトコース側の難所も攻略する戦略を取ったという訳だ。

「KTEC」の走行タイムは67秒9。ボーナスとなるゴール後の3秒停止ではその場でクルクル回るパフォーマンスも見せ、NXTで可能な最大ボーナスタイム -120秒を獲得。リザルトタイム -52秒1を記録し、大会初戦からいきなりチャンピオンシップ大会のレベルの高さを見せつけた。

動画
第1ラウンド第1ターン、「KTEC」のインコース走行。逆走戦略の様子がほとんど映っておらず恐縮だが一応。対するアウトコース「電子くん」(関西地区・神戸電子専門学校)も入賞こそ逃したが総合4位の実力チーム(wmv形式 7.69MB 1分21秒)

「KTEC」のコンセプトシートとモデル(抜粋)。難所を効率よくクリアするための戦略が詳細に記述されている

同様に逆方向からコースを攻める戦略は、「かねごん」(南関東地区・日立情報通信エンジニアリング)も、第1ラウンド インコース走行時に成功させていた。こちらは後ろ向きでスタートしてインコースを逆走、ゆっくりした足取りながらツインループ、ショートカットの後、折り返してトレジャーハントという順ですべての難所をクリアして見せた。「かねごん」はアウトコース走行時にもすべての難所をクリアしており、特別賞(デンマーク大使館イノベーション大賞)を受賞している。

動画
第1ラウンド第16ターン。インコースの「かねごん」(ゼッケン31番)はスタート後に逆走してツインループ、ショートカット、トレジャーハントの順で全ての難所をクリアした。対するアウトコース「サヌック」は総合優勝チームで、さすがの安定した走り(wmv形式 8.05MB 1分57秒)

1位の「BAMBOO」も、1回戦 インコース走行時には、OUT側ショートカットを通ってからツインループ、さらにOUT側トレジャーハントもクリアする自在走行を披露した。ゴール後停止(オーバーランなし)も成功させ、NXT最大ボーナス -120秒を獲得。走行タイム64秒8、リザルトタイム -55秒2を記録した。2回戦 アウトコースでもリザルトタイム-45秒1を記録し、2回の合計リザルトタイム -1分40秒3で競技部門1位を決めた。

第1ラウンド第5ターン。NXT 競技部門1位「BAMBOO」(ゼッケン09番)、インコースの走行(wmv形式 5.15MB 1分16秒)
同走行の結果。「BAMBOO」は走行タイム64秒8で完走。すべての難所をクリアし、ゴール後停止(オーバーランなし)にも成功。ボーナスタイム -120秒を獲得し、リザルトタイムは -55秒2を記録
同じく「BAMBOO」の第2ラウンド第5ターン、アウトコースの走行(wmv形式 5.17MB 1分16秒)
同走行の結果。「BAMBOO」は走行タイム44秒9で完走。難所はショートカット、トレジャーハントをクリアし、ゴール後停止(オーバーランなし)にも成功。ボーナスタイム -90秒を獲得し、リザルトタイムは -45秒1

モデル部門は、エクセレント・モデル(優勝)が東海地区の「HELIOS」。ゴールド・モデルも東海地区の「サヌック」。シルバーモデル(3位)が南関東地区の「BricRobot09」となった。

順位 評価 ゼッケン チーム名 所属 地区 地域 競技
部門
(リザルト
タイム)
エクセレント
モデル
A- 23 HELIOS アドヴィックス 東海 愛知県
刈谷市
9位
(-0分40秒6)
ゴールド
モデル
A- 32 サヌック 明電
システム
テクノロジー
東海 静岡県
沼津市
4位
(-1分12秒1)
シルバー
モデル
B+ 20 BricRobot09 富士通
コンピュータ
テクノロジーズ

関東
神奈川県
川崎市
30位
(3分40秒0)
NXTモデル部門の順位

NXT部門のエクセレント・モデルとなった「HELIOS」のコンセプトシートとモデル(抜粋)

会場に貼り出された「HELIOS」のモデルに対する評価

NXT部門のゴールド・モデルとなった「サヌック」のコンセプトシートとモデル(抜粋)

会場に貼り出された「サヌック」のモデルに対する評価

最終的に、NXTの総合優勝は、モデル部門でゴールド・モデル、競技部門4位の「サヌック」が果たし、準優勝はモデル部門でエクセレント・モデル、競技部門9位の「HELIOS」が、3位は、競技部門1位の「BAMBOO」が受賞。東海地区の代表チームが上位3位を独占した形となり、噂に違わぬ東海の強さを印象付ける結果となった。

順位 ゼッケン チーム名 所属 地区 地域 競技
部門
(リザルト
タイム)
モデル
部門
(評価)
優勝 32 サヌック 明電
システム
テクノロジー
東海 静岡県
沼津市
4位
(-1分12秒1)
ゴールド
モデル
(A-)
準優勝 23 HELIOS アドヴィックス 東海 愛知県
刈谷市
9位
(-0分40秒6)
エクセレント
モデル
(A-)
3位 09 BAMBOO 富士通
コンピュータ
テクノロジーズ
豊橋事業所
東海 愛知県
豊橋市
1位
(-1分40秒3)
B
ランク
NXT部門の総合順位
第2ラウンド第16ターン。NXT 総合優勝、競技部門4位「サヌック」(ゼッケン32番)、インコースの走行。スタート直後から大胆なドルフィンジャンプを決めた(wmv形式 7.46MB 1分48秒)
同走行の結果。「サヌック」は走行タイム42秒7で完走。難所のツインループ2つをクリアし、ゴール後停止(オーバーランなし)にも成功

NXT部門総合優勝で表彰された「サヌック」(明電システムテクノロジー)のメンバー(写真提供:ETロボコン実行委員会)