11月18日(現地時間)、Salesforce.comの年次ユーザー&デベロッパーカンファレンス「Dreamforce '09」の最初の基調講演には、会長兼CEOを務めるMarc Benioff氏が登場した。

Salesforce.com会長兼CEO Marc Benioff氏

同氏は、同社にとって4番目となるクラウド・アプリケーション「Salesforce Chatter」を披露した。同アプリケーションは、同社のアプリケーション上でFacebookとTwitterを用いて、リアルタイムでコミュニケーションを図ることを可能にする。

同氏は、クラウドコンピューティングと同様に、ソーシャルコンピューティングも この10年で進化を遂げたと述べた。「80年代にLotus Notesが現れ、"ワークグループ・コンピューティング"が普及した。Notesという画期的な発明に人々は驚いたものだ。その後90年代にはSharepointなどによってファイル共有が行われるようになり、"インターネット・コンピューティング"が定着した。そして今日、FacebookやTwitterという大きなブレークスルーが起きた」

同氏もFacebookやTwitterを個人的に使うようになり、それらによるコミュニケーションのメリットに生産性の高さを実感し、「なぜ、企業向けのFacebookやTwitterがないのか?」と考えるようになったという。

また企業のITシステムでは、「"コンテンツ"と"アプリケーション"と"人"が結び付いておらず、バラバラな状態にある」と同氏。これらを統合するには、「大きく変わらなくてはいけなくて、それには今までにない突破口が必要」(Benioff氏)ということで、その突破口となったのがFacebookであり、Twitterだったというわけだ。

同社のアプリケーション/サービスにおける「Salesforce Chatter」の位置づけ