マイクロソフトは8月6日、同社が提供する次期サーバOS「Microsoft Windows Server 2008 R2」の製品体系、参考価格、発売日を発表した。全部で6つのエディションから構成され、ボリュームライセンスの提供は9月1日から、パッケージの提供は10月22日から、それぞれ開始される。

製品エディションと価格は以下の通り。

エディション 実行可能な仮想OS数 ボリュームライセンスおよびパッケージの参考価格(税抜き)
Windows Server 2008 R2 Datacenter 基幹業務、データセンター向け。最大16ノードのクラスタ構成に対応 無制限 46万3,000円(ボリュームライセンスのみ)
Windows Server 2008 R2 Enterprise 中小からエンタープライズまでの仮想化環境に対応 4 45万4,000円(ボリュームライセンス)/72万円(パッケージ、25CAL付き)
Windows Server 2008 R2 Standard 日常業務の効率化のための機能とサービスを提供 1 14万円(ボリュームライセンス)/18万8,000円(パッケージ、5CAL付き)
Windows Server 2008 R2 Foundation 15名以下の中小企業向け OEM経由のみ
Windows Server 2008 R2 for Itanium-based Systems Itaniumプロセッサに特化したミッションクリティカルなシステム向け 無制限 46万3,000円(ボリュームライセンスのみ)
Windows Web Server 2008 R2 Webサーバ専用OS。IIS 7.5がベース 7万7,500円(ボリュームライセンス)/8万5,800円(パッケージ)

マイクロソフト サーバプラットフォームビジネス本部 業務執行役員 本部長 五十嵐光喜氏

同社サーバプラットフォームビジネス本部 業務執行役員 本部長 五十嵐光喜氏は「R2はただのリビジョンアップではない。マイクロソフトのサーバOSにおけるイノベーションの集大成といっていいプラットフォーム」と語り、昨年発売されたWindows Server 2008の単なる修正版ではないことを強調する。機能強化されたポイントとして

  • データセンタープラットフォームとしての進化
  • 仮想化プラットフォームとしての進化
  • セキュリティ/コンプライアンス基盤としての進化
  • 生産性の向上につながるプラットフォーム

の4つを挙げ、クラウドコンピューティングの普及や仮想化導入の拡がり、グリーンITやセキュリティへの強い関心など、「市場背景と顧客のニーズを取り込んだ」(五十嵐氏)となっている。

以下は、R2で採用された主なアーキテクチャ。

  • CoreParking … 消費電力を削減するための技術。アイドル時は複数コアのうちの1コアしか使用しないことで、データセンター全体で約20%の省電力化を図る
  • マルチコア対応 … 最大で256コアまで対応。スケーラビリティを向上し、サーバの集約率を高める
  • PowerShell 2.0 … データセンター内にある数百 - 数千台のサーバをGUIを使わずに自動制御し、管理効率を向上させる
  • Live Migration … システムを停止させることなく、リソースのマイグレーションが可能に
  • デスクトップ仮想化 … OS標準機能としてVDIに対応、デスクトップPCのセキュアな集中管理を実現し、シンクライアントを推進
  • File Classification Infrastructure(FCI) … ファイルの機密度に応じて自動分類を行い、RMSと連携して文書を保護するライフサイクル管理を提供
  • DirectAccess/BrancCache … サーバ集約の潮流にあって、リモートで企業ネットワークに接続するための技術。どこからでも透過的なアクセスを約束し、生産性の向上につなげる

また五十嵐氏はWindows Server 2008 R2でもって「仮想化市場を2倍に、Datacenter Edition成長率を3倍に、中小企業(SMB)サーバ市場を4倍にしたい」と各市場の拡大を目指したいとしている。とくに国内のSMB市場においては、サーバ普及率が2ケタにも満たない現状を「これではITを駆使する土壌ができていないとしか言いようがない」とし、SMB向けエディションのR2 Foundationを中小企業のインフラとして定番化させたいとする。

マイクロソフトは今後、同社による技術/販売トレーニングを修了した22社の「Windows Server 2008 R2の早期導入支援パートナー」とともに早期導入を促進していく。また、対応ハードウェア/ソフトウェアも9月より順次各パートナーから提供される予定。