照明やパワーマネジメントに注力

マイコンのほか、同社が日本で注力するのが「Comb IC」と呼ぶパワーマネジメントICやCCFL/LEDバックライトコントローラといった照明関係のIC/ドライバ類だ。

Comb ICは、従来型の電源回路が有していた2つのコントロールICを載せる必要があった問題のほか、コンデンサ数が多い、PFCの立ち上げディレイが発生する、コントロールICそれぞれに合わせた設計が必要といった課題に対し、1つのコントローラにすることで、これらの問題の抑制や各種保護機能用の周辺部品の不要化などを実現したIC。

「Comb IC」の特長

例えばPFCコントローラと共振コントローラを1チップ化した「TEA1713」は、ノンオーバーラップタイムの自動最適化や共振外れ対策の回路を内蔵するなどの工夫が施されており、損失の低減を図っている。

「TEA1713」の回路構成図

一方のバックライトコントローラなどは、例えば高電圧ハーフブリッジドライバ「UBA2071」ではインバータ電圧10V~550Vに対応することで、アンペアを抑えることが可能であり、高い効率を実現することが可能である。また、ブートストラップダイオードやレベルシフタ回路を内蔵した高圧N-ch MOSFETをダイレクトドライブすることにより、ランプの電流波形のひずみを抑制、きれいなSignカーブを実現することでランプ寿命の延命を実現している。

「UBA2071」の特長

NXP セミコンダクターズジャパン パワーマネジメントFAE 山本直樹氏

また、すでに日本のカスタマも採用を進めているという60w電球型蛍光灯対応ハーフブリッジドライバ「UBA2024」は、擬似的にフィラメントの余熱を行うことで、フィラメントの劣化を抑制できるほか、周辺部品を多数集積、外部部品を19点に削減している。「今後は100w電球型蛍光灯などにも対応を進めていく」(同社パワーマネジメントFAE 山本直樹氏)としており、白熱電球の製造中止に向けた社会的な動きを背景に、より高い効率を実現する環境に優しい照明への搭載に向けた取り組みを進めていくとした。

主な照明関係製品一覧