このテッセレータの後処理を行う頂点シェーダプログラム部分をAMDでは「Evaluation Shader」という名称で呼んでいる。

テッセレータは確かに魅力的な機能ではあるが、競合NVIDIA GeForce 8000シリーズにはなく、Radeon HD 2000シリーズのみに提供される独自機能であることから、PC-3Dゲームなどからは、なかなか積極的な活用は期待できないかもしれない。かつてNVIDIA GeForce 6000/7000シリーズだけが実装したVTF機能が、Radeon X1000シリーズでサポートされなかったことで盲腸機能となってしまった経緯はまだ記憶に新しい。

ただ、ゲームユーザーにとって朗報なのは、Radeon HD 2000シリーズのテッセレータの機能とその実装スタイルが、Xbox 360-GPUとほとんど同じということだ。つまり、Xbox 360用のゲームタイトルをPCに移植した際に、そのグラフィックスの再現品質はRadeon HD 2000シリーズの方がGeForceよりも高くなることが期待できるのだ。テッセレータを活用したXbox 360タイトルとしては、マイクロソフトから発売されている「あつまれ! ピニャータ」などがある。

マイクロソフト「あつまれ! ピニャータ」

「あつまれ! ピニャータ」では分割倍率因子は最大8の適応型分割モードを使用。曲面表現というよりは、主に地形再現のためのディスプレースメントマッピング実装のために活用している

将来的には、マイクロソフトはこのテッセレータを次世代DirectXにて、レンダリングパイプラインの標準仕様として組み入れることをほのめかしている。その新DirectX発表のタイミングで、現在の「頂点シェーダの外注下請け扱い」という見せ方から、「レンダリングパイプラインの新しいフェーズ」という位置付けに格上げしてくるかもしれない。

Windows Vistaの最初の計画ではグラフィックスパイプラインにテッセレータを"オプション"扱いで組み入れる計画もあった。しかし、これはATIとNVIDIAの足並みが揃わないことを理由にキャンセルされたといわれている

2007年3月に北米で開催されたGDC2007において、将来のDirectX(Direct3D)のレンダリングパイプランの予想図を公開した。「テッセレータ」を制御する第4のプログラマブルシェーダである「コントロール・ポイント・シェーダ」の存在に注目

動画
Radeon HD 2000シリーズのテッセレータのデモ映像 (WMV形式 3分32秒 56.5MB)