いつの時代も恋に悩める男女は多いもの。ここでは、弊誌人気連載「理系のための恋愛論」の酒井冬雪先生が、皆さんの恋愛に関する悩みにお答えします。恋愛に悩んでいる人、まずは先生に相談してみましょう!

「何のために結婚したんだろう」

結婚3年目の33歳男性です。妻は29歳です。30を目前にし、「そろそろ結婚を……」と思っていた私は、知人の紹介で妻と出会い、約10カ月の交際期間を経て結婚しました。まだ子どもはいません。

しかし、最近ふと考えることがあります。周りが結婚していくので自分も焦って結婚しましたが、果たして結婚する必要はあったのだろうかと。結婚しなければ、それはそれで後悔していたかもしれませんが、今は独身時代のように好き勝手に旅行や買い物をすることもできず、マイホーム&子育て資金として毎月毎月せっせと貯蓄をしています。

家を買ったり、子供ができたりすれば張り合いも出るのかもしれませんが、自由を奪われ、貯蓄だけに精を出す日々に、「何のために結婚したんだろう」という気持ちになります。元々、好きでたまらなくて結婚したわけではなく、「結婚するならこういう女がいいのだろう」と思って選んだ相手でもあり、そういった事情も今の気持ちにつながっているのかもしれません。

世の中のディンクスって、どうやって結婚生活のモチベーションを保っているんでしょうかね。支離滅裂な内容で申し訳ありません。

貯蓄しながらも、2人で生活を楽しめるような道を

結婚相手の女性は、きっと、マジメで堅実でしっかり者なんだと思います。私の友人男性も、相談者さんと同じような悩みを持っていました。まず、結婚が決まった瞬間、「タバコはやめてくれる? 胎児への影響を考えて、タバコをやめてから3年後でないと子どもは作れないでしょう」「お給料は全部こちらに預からせてね。マイホームと子どもができたときのために貯蓄したいから。お小遣いを渡すから、その中でやりくりして」という具合で、友人も「はいはい」と言うことを聞いていました。

ところが、3年後、いよいよ子どもを作ろうということになり、しばらくして妊娠したかもしれないと思った妻は、自分の親御さんはもちろん、夫の親御さん、兄弟にも、「赤ちゃんができました! 」と報告しました。両家は大喜びで、盛大にお食事会を催してお祝いしたのですが、実は妊娠は早とちりだったのです。

妻はショックで泣き崩れ、夫である友人男子は、両家の家族に「……ええ、実は早とちりでして」と謝罪というか説明にいかされました。それでも、泣き続けて毎日「赤ちゃん、楽しみにしていたのに」といい続け、一週間も仕事を休む妻に、夫はついに大爆発。

「これまで黙って言うことを聞いてきたけど、まだできるかどうかわからない子どものことで泣き続けて仕事も休むとはどうなってるんだ? 現実に生きて存在しているオレとの結婚生活を楽しもうとする気がないのか? それなら、オレはもう出て行く! 」と宣言してしまったそうです。すると、妻はビックリ。たたみかけるように、「これまで貯めてきた子どもの教育資金も下ろして全部使う。全部使ってオレは旅行する。ついてきてもいいが、来ないのならもう知らない」と言って、お金を下ろしてしまったのです。

いつもはおとなしくてやさしい夫が怒ると効果は絶大だったようで、結局、2人で2週間ほどタヒチに行ってのんびり過ごして帰ってきたのでした。

相談者さんも、もしかしたらこれまで黙ってあまり自分の願いは言わずに、奥様の言うことを黙って聞いていらっしゃったのではないでしょうか。先々のことを考えると、私も相談者さんの奥さんのような方と一緒になって、ピシピシ言われてお金の管理をしてもらいたいくらいの気持ちでいっぱいです。ですが、時には遊んだり、楽しくハメを外したりしたい気持ちもわかります。

とはいえ、奥様はまっすぐに正論を言っているのですから、そこに「旅行したい」「自由を奪われている」と言っても、わかってもらえないかもしれません。でも、誰にだって頑張った「ごほうび」や「楽しみ」は必要ですよね。絶対に、奥様にも楽しみは必要だと思います。ですから、相談者さんのほうから、「コツコツ貯金してきたから、たまには2人で遊びに行こうよ。2人でいる今をもっと楽しもうよ」と奥さんを誘ってみてはどうでしょう。

「節約プランを探して、なるべくお金がかからない旅行プランを調べたんだ」と言ってみると、納得してもらえるかもしれません。頑張って貯蓄しながらも、2人で一緒に生活を楽しめるような道をみつけていってほしいなと思います。

イラスト: 下薗慧子

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