口は命の入り口です

こんにちは、口腔外科医の古舘健です。今回から、悩みを解決する「最強ドクター」コラムニストの一員として、口の大切さを広めるコラムを始めることになりました。

私は青森県にある、つがる総合病院で歯科口腔外科医長をしています。私が歯科医師として仕事する中で、いつもお伝えしていること。それは「口は命の入り口」ということです。

人は、口が使えないと死に至ります。人が自分らしく生きていくためには、口の健康が大切なのです。

健康への投資は、すべて口から

口から食べることが自分の身体を新しく生まれ変わらせているからです。動物はヒトを含め、口から食べたものを材料にして新しい細胞をつくっています。だからこそ、生まれ変わるためには、口に興味をもつことが大切だと私は思います。

読者の皆さんの中には、「健康になんて興味はない」という方もいらっしゃるでしょう。病気をされたことや老いを感じたことがなければ、当たり前です。

でも40歳を過ぎると、健康に興味をもつ方が増えます。病気をされたり、老いを感じたりする機会が増えるからです。たとえ65歳で急に病気になったとしても、65歳という年齢がすべてではありません。10代から積み上げてきた"何か"が影響しているのです。

健「口」習慣を始めてみませんか?

若く働き盛りのビジネスパーソンの方へ。病気をされたことや老いを感じたことがないとしたら、あなたは幸運です。今こそ、健康に投資するチャンスなのです。この連載をぜひ参考にしてチャンスを生かしてください。

とは言っても、習慣を変えることは、わかっていてもなかなかできないことですよね。なので、この連載では、無理なく口の健康に興味をもっていただけるような内容にしていきたいと考えています。

例えば、食べ物をかむ習慣を意識するだけでも、たくさんの効果があります。一口30回かむと、だ液がたくさん出て口の中がキレイになります。だ液がたくさん出ることは、むし歯や歯周病の予防になります。さらに、だ液には消化酵素が含まれていて消化を助けます。満腹中枢が刺激され脳が満足するので、食べ過ぎの予防にもなります。よくかむことは、肥満や糖尿病を予防になるとも言われています。

このように、日々の中に取り入れたい健「口」習慣をまとめていきます。次回は「マスクだけじゃインフルエンザは防げない? 歯科医が勧める予防法とは」です。かぜやインフルエンザを予防する効果的、かつ簡単な方法を歯科医師の立場からご提案します。楽しみにしていてください!

※画像は本文と関係ありません


著者: 古舘健(フルダテ・ケン)

健「口」長生き習慣の研究家。口腔外科医(歯科医師)。
1985年青森県十和田市出身。北海道大学卒業後、日本一短命の青森県に戻り、弘前大学医学部附属病院、脳卒中センター、腎研究所など地域医療に従事。バルセロナ・メルボルン・香港など国際学会でも研究成果を発表。口と身体を健康に保つ方法を体系化、啓蒙に尽力している。「マイナビニュース」の悩みを解決する「最強ドクター」コラムニスト。つがる総合病院歯科口腔外科医長。医学博士。趣味は読書(Amazon100万位中のトップ500レビュアー)と筋トレ(とくに大腿四頭筋)。KEN's blogはこちら。