高速道路の「SA・PA」は地元の銘菓やグッズなどのお土産を買えるのが魅力ですが、地元で採れた新鮮な野菜や海の幸を、都会よりもリーズナブルでゲットできるのも見逃せないメリットです。連載「野菜VS魚! 特産品を買うならココで決まり!」では、全国各地で野菜や魚を扱っているSA・PAを紹介していきます。

今回紹介するのは、新東名高速道の御殿場JCT-三ヶ日JCT間の開通に併せ、2012年4月14日にグランドオープンした「NEOPASA(ネオパーサ)駿河湾沼津」。上下線ともに新東名では唯一の海を見渡すことができるエリアで、日本最大規模のサービスエリア・海老名SAの約1.5倍の面積を誇ります。

「NEOPASA」は、新東名高速道路の新しさを表現する「NEO」とパーキングエリアの略称「PA」、サービスエリアの略称「SA」を組み合わせて作られた造語で、NEXCO中日本が新東名高速道路のサービスエリア・パーキングエリアに展開している商業施設に共通する名称です。

「NEOPASA駿河湾沼津」で「より道リゾート」

NEOPASA駿河湾沼津のコンセプトは「リゾートマインド」です。

上り線は、駿河湾を望むロケーションを生かした、地中海の港町を思わせる外観デザイン。広域から「人・モノが集う港」をイメージしています。

地域の特産品を取り扱う物販エリア、食べ歩きを楽しめるテイクアウト、地元の食材を使った料理を味わえるフードコート、オーシャンビューのレストランといったバラエティ豊かな店舗が揃っています。

下り線は、眼下に広がる海をモチーフに、癒しの空間として"Aqua Zone"を演出しています。

こちらも上り線同様に特産品を取り扱う物販エリアがあります。フードコートにはSAの定番メニューのうどんやラーメン店のほか、沼津初出店のハワイアンレストランが展開しています。本格炭火焼きレストラン「しおや」には、眼下に海を眺めながら食事ができるテラス席も用意されています。

まるで南ヨーロッパのお城のような上り線

海と波をモチーフにしたさわやかな下り線

「ロコファーム」と「ロコマルシェ」で海の幸をゲット!

上下線ともに展開している物販エリアは、それぞれ上り線が「ロコファーム」、下り線が「ロコマルシェ」です。

ロコファームでは地域の特産品や限定商品のショッピングを楽しめます

「ロコファーム」は静岡の食文化を中心に富士・山梨エリアにも目を向けた品揃えです。地元の鮮魚・生鮮野菜、地域の素材を活かした独自のスイーツや総菜を販売しています。

注目は、とにかく鮮魚の品揃えが豊富なこと。

届いたばかりの鮮魚がどかんと並ぶ様子は圧巻!

脂ののった魚の輝きと、あさりパックのみっしり具合が食欲をそそります

駿河湾から届けられる新鮮な海の幸は、ざっと見ただけでも真鯛・金目鯛・ムロアジ・生桜えび・生しらす・あさり…目移りしてしまいます。もちろん値段もお手頃です。

定期的に行われるマグロ解体ショーは、間近で見ることができてかなりの迫力なので必見です。

鮮やかな手さばきで、みるまに解体されていきます

「ロコマルシェ」は静岡地域の素材を活かした御当地スイーツや御当地総菜、そして農産物、鮮魚商品などを中心として、神奈川、東京からもセレクトした自慢の商品が勢揃い。鮮魚も「ロコファーム」に見劣りしないラインナップです。

小田原産の手作り干物は大きくてプリプリ、大トロのアジ開きは肉厚で脂の乗りが最高です。もちろん、地元で取れた魚の刺身も安く手に入るので、どれも一度食べてみる価値のあるものばかりです。

干物の種類も豊富、どれを選んでいいのか迷ってしまいそう

新鮮な刺身もお手頃価格で提供されています

「日本坂PA」焼津さかな工房

同じ静岡県で鮮魚を購入できるSA・PAといえば、東名高速道路上りの「日本坂PA」にある焼津さかな工房です。

大きなマグロは、「さかなの街・焼津」のシンボル。来訪者に分かりやすくするための目的として設置されたのだそうです。しかし、このようなオブジェを作った前例がないことから、当時の担当者は試行錯誤を繰り返して完成させたとのことです。

焼津さかな工房のシンボル、風除室の上に設置されたマグロのオブジェ

まぐろやカツオなどの鮮魚・海産物、鰹節、練り製品、佃煮などの加工品にはじまり、焼津銘菓や旬の商品を一堂に集めた売り場と、お気軽に「焼津の味」を堪能できる海鮮お食事処、新鮮テイクアウトのコーナーが設けられています。

ズラリと並んだマグロの赤身が美しい

売り場には焼津ならではの商品がいっぱい

まったく新しいチャレンジだった鮮魚コーナー

鮮魚コーナーでは、焼津港まで車で10分という立地を活かして、新鮮な魚を提供しています。

販売されている魚の種類は人気の本マグロを筆頭に、メバチマグロ、黄肌マグロ、サバ、太刀魚、イカ、金目など多彩な鮮魚が揃っています。並ぶ魚とその数量は水揚げの状況に左右されてしまいますが、新鮮でお買い得な魚が見つかることは間違いありません。

開店当時は、高速道路のパーキングエリアで生の魚を売ること自体が新しい試みでした。

全国でも有数な水揚げを誇る焼津港に近接したエリアであること、また焼津港の魚仲買人の組合が運営する店舗だったことが実現を可能にしました。

イチ押しは毎月第4土曜日に行われるマグロ解体ショーと試食販売です。

NEOPASA駿河沼津と日本坂PA間は1時間ほどの距離です。はしごして、新鮮で美味しいお魚をたらふく味わってみては?

【関連リンク】

NEOPASA駿河湾沼津上り

NEOPASA駿河湾沼津下り

焼津さかな工房