俳優の上川隆也が、テレビ東京系ドラマ特別企画『テミスの剣』(2017年秋放送)に主演することが9日、わかった。

上川隆也

同作は、『さよならドビュッシー』で「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビューした中山七里による同名小説を実写化。不動産屋を営む夫婦が殺害され、現場に急行した浦和署の刑事・渡瀬(上川)は容疑者・楠木を連行する。強引な自白や組織の闇に迫っていく。テミスとは、ギリシャ神話に登場する法律の女神で、最高裁判所にテミス像が置かれている。

上川がテレビ東京のドラマに出演するのは10年ぶり。同作では20数年にわたって事件の真相を追う刑事となるため、20代から50代までを演じることになる。同局 松本拓プロデューサーは、原作を読んだ感想について率直に「なんて面白い小説なんだ……」と語る。「必ず自分の手で映像化したい。実現までは時間がかかりましたが、撮影を終えた今、改めて当時の感覚が間違っていなかったと思える作品になったと思います」と自信を見せた。

上川についても、「『この作品の主人公は、上川さん以外いない!』そう思って何度もオファーさせて頂きました」と熱意を明かし、実際に撮影を終え「私の想像をはるかに超える素晴らしいものでした。早く視聴者の皆様にお届けしたい」と、興奮のコメントを残した。

上川隆也コメント

『散りばめられた謎』がとても魅力的で、加えて物語を巡る人間模様が、核となる『正義』を巡って重厚に、そして幾重にも綾なされ、大いにそそられる内容でした。 演じるにあたって、渡瀬という男が持つ、いつまで経っても拭えない心の傷はいつも意識していました。 時間が大きく移ろう物語なので、立ち位置を見失わない様、その痛みを彼の心情の物差しの「0」と設定して、各シーンを考えました。

星(護)監督とは初めてご一緒させていただきましたが、淡々として落ち着いた第一印象を覆す、とても情熱的で大胆な演出は、複雑な物語を理解し渡瀬を創っていく何よりの手助けになりました。クライマックスシーンを、まるで劇場のステージにいるかの様な思いで演じられたのは、それを促してくれた監督の熱い演出の御陰です。ミステリーの部分でもドラマの部分でも、それぞれに御満足頂ける様な仕上がりになりました。冒頭とクライマックスを見守る「テミス像」は、まさに「見どころ」と呼ぶに相応しい圧倒的存在感で、是非御覧頂きたいと思います。

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