東武鉄道は9日、亀戸線(曳舟~亀戸間)で第2弾となるリバイバルカラー車両の運行を開始すると発表した。昭和30年代の試験塗装車両をイメージしたカラーを採用し、2月16日から運行を開始する。同日に亀戸駅で出発式も開催される。

亀戸線に導入される新たなリバイバル車両は緑の車体に(東武鉄道提供)

今回のリバイバルカラー車両は2両編成の8000系(8568編成)を使用し、グリーンの車体にジャスミンホワイトの帯を施す。この塗装は昭和30年代、通勤車両のカラーリング変更が検討された際に出された数種類の案のひとつを再現したもので、当時はグリーンの車体にサブウェイクリームの帯という塗装だった。1958(昭和33)年に新造された通勤車両7860型のうち4両に採用されたが、後に異なるカラーが「標準色」に決定し、順次統一されていったことで、試験塗装車両も姿を消したという。

このとき決定した「標準色」はインターナショナルオレンジの車体にミディアムイエローの帯という塗装だったが、地下鉄日比谷線直通車両2000系の新造が契機となり、同車両で採用されたオレンジとベージュのツートンカラーへ順次変更され、1964(昭和39)年頃に姿を消したといわれている。それから50年以上経ち、昨年から「標準色」のリバイバルカラー車両が亀戸線で運行開始。好評だったことを受け、第2弾として同時期の試験塗装車両をイメージしたリバイバルカラー車両が登場することになった。

1958(昭和33)年頃に見られた7860型の試験塗装車両(花上嘉成撮影)

昨年から運行開始された亀戸線8000系「標準色」リバイバルカラー車両

このリバイバルカラー車両は2月16日以降、亀戸線曳舟~亀戸間で当面運行される予定となっている。運行初日は亀戸駅2番線ホームにて13時35分から出発式を開催。亀戸駅長の出発指示合図で発車する。出発式には沿線の幼稚園児(約30名)も招待され、園児たちがリバイバルカラー車両に乗車し、車内でイベントも行われるという。