JVCケンウッドは10月4日、ホームシアター用の4K D-ILAプロジェクター「DLA-Z1」を発表した。発売は12月上旬で、希望小売価格は3,500,000円(税別)。

DLA-Z1

DLA-Z1は、新たに開発された世界最小の0.69型「D-ILA」デバイスを搭載した4Kプロジェクター。D-ILAは、JVCケンウッドが独自開発している反射型デバイスで、高輝度と高精細を両立できるのが特徴。新D-ILAデバイスの画素ピッチは3.8μmで、従来の1.27型D-ILAデバイスに比べて、約31%小型化。さらに、垂直配向技術や平坦化技術により光の散乱や回折を抑え、高コントラストを実現している。

新開発の0.69型D-ILAデバイス

光源にはレーザーダイオードを採用。新開発の「BLU-Escent」技術により、高輝度と長寿命を両立している。輝度は3,000ルーメンで、200型を超える大画面スクリーンにも対応。HDRコンテンツ投写時のピーク輝度が高く、レンジ感の高い映像を楽しめる。寿命は約20,000時間で、プロジェクターの光源として一般的なUHE(超高圧水銀ランプ)の2,000~3,000時間に比べて6.6~10倍となっている。

レーザーダイオードは光出力を瞬時に制御できるため、従来の機械式絞りに比べ、遅延の少ない明るさ調整が可能。より自然な映像を実現する。ダイナミックコントラストは∞:1だ。

レンズの直径は、2015年に発売された「DLA-X750R」の65mmから100mmに大口径化。新開発の16群18枚オールガラス・オールアルミ鏡筒レンズには、RGB各色の屈折率の違いを計算した5枚のEDレンズも採用しており、色にじみを抑えて画面の隅々まで緻密な4K映像を映すことが可能だ。

レーザー光源と新シネマフィルターを採用した光学エンジンにより、DCI P3のカバー率は100%、BT.2020のカバー率は80%以上となっている。HDR視聴の設定を手軽に行うための専用ピクチャーモードを装備。放送用として今後の普及が見込まれる「Hybrid Log-Gamma」(ハイブリッドログガンマ・HLG)方式のHDRコンテンツにも対応する。

入力端子はHDMI×2。本体サイズはW500×D720×H235mmで、質量は37.5kg。