キヤノンは8月25日、有効約3,040万画素のフルサイズCMOSセンサーを搭載したデジタル一眼レフカメラ「EOS 5D Mark IV」を発表した。9月8日の発売を予定しており、価格はオープン。

キヤノンオンラインショップにおける価格 (以下すべて税別) は、ボディ単体が432,500円、「EF24-70 F4L IS USM レンズキット」が547,500円、「EF24-70 F2.8L II USM レンズキット」が617,500円。同時発表の新レンズ「EF24-105mm F4L IS II USM」が付属する「EF24-105L IS II USM レンズキット」は10月下旬の発売予定で557,500円。

EOS 5D Mark IV

EOS 5D Mark IV・EF24-105L IS II USM レンズキット

EOS 5D Mark IVは、2012年3月に発売された「EOS 5D Mark III」の後継機種。新たに開発した有効約3,040万画素のフルサイズCMOSセンサーと、最上位モデル「EOS-1D X Mark II」にも搭載されている画像処理エンジン「DIGIC6+」を組み合わせている。

最高感度は常用でISO32000、拡張でISO102400に対応し、撮影時のノイズも低減。RAW撮影時だけでなくJPEG撮影時にもカメラ内でデジタルレンズオプティマイザーを適用できるようになった。また、デジタルシネマ (DCI) 規格の4K/30P動画撮影も行える。

AFセンサーもEOS-1D X Mark IIと同じく、オールクロス61点の測距点すべてがF8AF対応で、EV-3の輝度限界性能を持つ。測距エリアの広さはEOS 5D Mark IIIに比べ縦方向に拡大している。また、15万画素RGB+IR測光センサーを搭載して、AF精度や色認識精度を向上。フリッカーレス撮影機能も使用できる。

EOS 5D系では初めて、デュアルピクセルCMOS AFを採用。すべてのEFレンズで高速な像面位相差AFが有効となるほか、タッチAFやタッチシャッター、ライブビュー撮影時の快適性にも寄与する。

前モデルから高画素化を図りながら、連写性能を秒間7コマに高速化。ミラー制御システムをEOS 5Ds / 5Ds Rと同じツインカム機構としたことで、ミラーショックも低減している。

背面と天面

EOS初の新機能として「デュアルピクセルRAW」をサポート。同社のRAW現像ソフト「Digital Photo Professional (DPP)」で現像する際に、CMOSセンサーのデュアルピクセル情報を活用して、解像感を向上させるような編集を加えたり、ボケが生じている位置を移動させたり、ゴーストを低減することができる。

ファインダーは視野率100%のインテリジェントビューファインダーIIに進化。GPS機能やWi-Fi機能、NFC機能を内蔵している。4K動画から約880万画素の静止画を切り出すことも可能となった。本体サイズは約W150.7×H116.4×D75.9mm、重さは約890g (バッテリーとメモリーカード含む)。

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有効約3,040万画素フルサイズCMOSセンサー

画像処理エンジン「DIGIC6+」

EOS 5D Mark IVのメイン基板

AFセンサー

AFセンサーユニット

ミラー制御システム