日本政策投資銀行は5月24日、2019年に日本で開催される「ラグビーワールドカップ2019(RWC2019)」の経済波及効果が総額2,330億円に上るとする試算を発表した。

開催都市一覧(出典:日本政策投資銀行Webサイト)

海外客の観光消費に期待

ラグビーのワールドカップ(以下、RWC)は、夏季五輪、FIFAワールドカップに続く世界3大スポーツ大会の一つといわれている。2019年秋の日本大会では、開幕戦の東京スタジアム、決勝戦の横浜国際総合競技場を含む全国12会場で計48試合の開催を予定している。

経済波及効果の内訳をみると、直接効果(宿泊費、買い物代など)が1,422億円、1次波及効果(直接効果に伴う原材料等の購入(投入)により誘発される財・サービスの生産額)が528億円、2次波及効果(直接効果や1次効果による雇用者所得増加により消費支出が増加することで誘発される財・サービスの生産額)が380億円。期間中の来場者数は約200万人、うち海外からの来場者数は約41万人と予想している。

同行によると、RWCの海外からの観戦客は比較的富裕層が多いといわれ、日本大会でも観光消費単価のアップが期待されるという。また大会終了後も、各開催都市は大会で培った経験やノウハウを活かして海外からの富裕層観光客やビジネス客を受け入れることで、継続的に経済波及効果を享受することもできるとし、「インバウンド需要の獲得において優位に立てる可能性もある」としている。