サッカー日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督が、WOWOWで生中継されるスペインサッカー「リーガ・エスパニョーラ」のFCバルセロナとレアル・マドリードの『エル・クラシコ』(2日 深夜3:00~)で現地解説を担当することを受け、3月30日に神奈川県内の会見に出席した。29日に行われた2018年ワールドカップ・ロシア大会アジア2次予選の対シリア戦を振り返り、「日本代表には限りなくバルセロナに近い局面があった」と語った。

ヴァイッド・ハリルホジッチ監督

ハリルホジッチ監督が日本のテレビで解説を務めるのは初めてのこと。現地カンプ・ノウから生で、この伝説の一戦「エル・クラシコ」を解説することについて「サッカー指導者はもちろん、サッカーファンなら見逃せない最強のダービーなので楽しみでたまらない」と笑顔。FCバルセロナに強さの秘密については、「スター選手のケミストリーだ」と話し、「(番組の)ポスターに載っているバルセロナのリオネル・メッシ、ルイス・スアレス、ネイマールの3人は史上最高のトリオと言っても過言ではない。レアル・マドリードがこの"宇宙人"とも言えるこの3人をどう封じるかが勝敗のポイントでなる」と解説した。

相手チームのレアル・マドリードについては「ジダンが監督になってからロッカールームの雰囲気がよくなった。ジダンの特徴は選手を全面的に信頼していること。ジダンがどれだけ選手のハーモニーを高められるかが見どころ」と分析。また、「レアルは、個人の選手がそれぞれのデュエル(競り合い)に勝つことと、ボールを持ったら離さないことが大切。だが守備を固めようとすれば負けるので、バルセロナに高い位置からプレッシャーをかける必要がある。そのうえで2点3点を決めなければならないだろう」と自説を明かした。

この日は、日本が5対0でシリア戦に快勝した翌日。前日の試合に質問が及ぶと、「(前半21分に)本田(圭佑)から香川(真司)への流れで、そこから岡崎がバックパスに合わせてバイシクルシュートを放った。それが決まっていれば、バルセロナ級の攻撃と言ってよかったかもしれない」と振り返り、「私は監督なので(勝利に)あぐらをかけない。3次予選は銀座で散歩するような楽な挑戦ではない。チームの団結を高めたい。絆が深まれば、間違いなく選手のパフォーマンスは上がるんです」と気を引き締めていた。