ジャーナリストの竹田圭吾さんが10日にすい臓がんのため51歳で亡くなったことを受け、小倉智昭キャスターが11日放送のフジテレビ系情報番組『とくダネ!』(毎週月~金8:00~9:50)で早すぎる死を悼んだ。竹田さんは、コメンテーターとして2004年1月から同番組に出演。この日は、出演時の映像なども交え、約18分にわたって竹田さんを特集した。
「このニュースだけはお伝えしたくないなとずっと思っていました」と、表情を曇らせながらそう切り出した小倉キャスター。過去の映像が流れた後、「本当に長い闘病生活で、もうきついんじゃないか」と感じていたと回顧し、竹田さんがどこのガンが見つかったのかを語ろうとしなかったため、それ以来、病気のことは聞かなかったという。
また、「歩くのがつらいほど弱っていかれるのを見て『体だけは気をつけてくださいね』というのが精いっぱいで」と悔しさをにじませるも、一方では「それ以外の励ましの言葉は逆に失礼なのかな」という思いも。車いすを使うことや番組を休むことなどもスタッフから勧めたそうだが、竹田さんは受け入れることなく「どうしても番組に出たいんです。それが自分の生き様です」と出演し続けた。
その力強い言葉に「みんなで共に闘おうという雰囲気になりました」と胸を打たれたことを振り返るも、「ただ…早すぎますよね…」と肩を落とす小倉キャスター。笠井信輔アナウンサーは時折涙をぬぐいながら、最後の出演となった昨年12月22日の収録後を思い出す。楽屋に戻った竹田さんは、スタッフに「荷物をカバンに詰めてもらえますか」「コートをとってもらえますか」と頼んでいたという。笠井アナは「最後の最後までメディアという舞台で人生を全うしたいんだなと、回を増すごとにひしひしと感じていました」と敬意を表した。
最後に小倉キャスターは、「われわれは竹田さんが最後までがんばってくれたあの意志を受け継いで、いろんなものに立ち向かっていかなければいけない」と決意を新たにし、「僕ら最後まで竹田さんと一緒にいられました。われわれは竹田さんのジャーナリスト魂を見ていましたから幸せでした。竹田さんも最後までがんばったので、短い人生ではありましたが、自分の気持ちと共に旅立っていったんじゃないかなと思います」とコメント。「あらためて竹田圭吾さんのご冥福をお祈りします。ありがとうございました」と言い、出演者一同で頭を下げて結んだ。