JR貨物はこのほど、2016年3月26日に実施するダイヤ改正のおもな内容を発表した。関東・関西間に速達タイプのコンテナ列車を新設するなど、モーダルシフトのメリットを生かし、ニーズに応えた輸送力増強を図る。あわせて機関車・コンテナ貨車など輸送機材の設備投資も積極的に行うとしている。

EF210形の牽引で東海道本線を走る貨物列車

モーダルシフトの期待に応えるため、とくに要望の多かった関東・関西間に速達タイプのコンテナ列車を新設。東京貨物ターミナル~吹田貨物ターミナル間で1往復設定され、57列車は東京(タ)23時33分発・吹田(タ)6時26分着、56列車は吹田(タ)22時41分発・東京(タ)6時22分着。ともに24両編成で輸送力は120個(12ft換算個数)とされる。

旺盛な輸送需要に応えた輸送力増強も行う。熊谷貨物ターミナル駅から九州方面(北九州貨物ターミナル駅・福岡貨物ターミナル駅)への輸送力を30個分、倉賀野駅から九州方面への輸送力を15個分増強するほか、現行の61列車(東京貨物ターミナル発福岡貨物ターミナル行)の発駅を新座貨物ターミナル駅に変更し、同駅から九州方面の輸送力を20個分増強。梶ヶ谷貨物ターミナル駅から九州方面の輸送力も20個分増強(新設)される。

東海・九州間(名古屋貨物ターミナル~熊本間8057列車・8056列車をそれぞれ20個増強)、新潟・関西間(大阪貨物ターミナル~新潟貨物ターミナル間4059列車・4058列車をそれぞれ15個増強、百済貨物ターミナル~新潟貨物ターミナル間4071列車・4070列車をそれぞれ5個増強)をはじめ、新潟・岡山間や金沢・九州間など地域間の輸送力も強化。商品力強化・サービス向上を目的に、北海道・関東間を中心にコンテナ列車の速達化も進め、発着駅間のさらなるリードタイム短縮にも取り組む。

ダイヤ改正に合わせ、西岡山駅は岡山貨物ターミナル駅に改称される予定。機関車・コンテナ貨車・コンテナの新製・増備も進み、機関車はEF210形(高速、重牽引用)6両、EH800形(青函共用走行用)8両、HD300形(入換用)4両の計18両、コンテナ貨車はコキ107形209両を新製。コンテナも19D形3,300個をはじめ、計4,000個新製するとのこと。