JR東日本仙台支社・水戸支社は26日、東日本大震災で甚大な被害を受けた区間のうち、常磐線相馬~浜吉田間の運転再開の見通しについて発表した。同区間は2016年12月末までに運転を再開するとのこと。

常磐線相馬~浜吉田間は来年中に運転再開できる見通しに(写真は2012年撮影)

東日本大震災から4年半以上が経過した現在、常磐線は竜田~原ノ町間・相馬~浜吉田間で運転見合わせが続く。この影響で、原ノ町~相馬間は孤立区間となり、普通列車による折返し運転が行われている。浜吉田駅以北も普通列車のみの運転となっている。

相馬~浜吉田間では、「まちづくりと一体となった復旧」が進められてきた。相馬~駒ヶ嶺間は現在の位置で、駒ヶ嶺~浜吉田間は線路を移設しての復旧となる。今回、復旧工事などが順調に進捗し、運転再開時期の見通しが立ったことから、来年末までに運転再開できる見通しであることが発表された。同区間の復旧により、孤立区間も解消されることに。具体的な運転再開日やダイヤは「改めてお知らせします」としている。

なお、運転見合わせが続く常磐線竜田~原ノ町間のうち、小高~原ノ町間は2016年春までに運転を再開する予定。残る区間に関して、JR東日本水戸支社の2015年6月の発表によれば、浪江~小高間は「遅くとも2年後」、竜田~富岡間は「3年以内をめどにできるだけ速やかに開通」をめざしているという。帰還困難区域に位置する富岡~浪江間は、「除染や異常時の利用者の安全確保策を完了した後の開通」を目標としている。