米Appleが10月27日(現地時間)に発表した2015年度第4四半期(7月-9月)決算は、iPhoneが引き続き成長エンジンの役割を果たし、売上高22%増、純利益31%増を達成した。減速の様相を強めた中国経済の影響が懸念されたが、中国市場の売上高が前年同期比99%増だった。ホリデーシーズンに関しては、iPhone 6s/6s Plusが過去最高のすべり出しを記録していることから堅調な10-12月期を予想している。

9月期の売上高は515億100万ドルで、前年同期比22%増。純利益は111億2400万ドルで31%増、1株利益は1.96ドルだった。売上高、1株利益ともにアナリストの予想平均(売上高511億ドル、1株利益1.88ドル)を上回った。粗利益率は前年同期の38%から39.9%に上昇した。

9月期にAppleは、7月に「iPod touch」を刷新、9月前半にゴールドとローズゴールドの「Apple Watch Sport」および「iPad mini 4」を発売し、後半に「iPhone 6s」と「iPhone 6s Plus」の販売を開始した。

製品別では、iPhoneの販売台数が4804万6000台(前年同期比22%増)で、売上高は322億900万ドル(36%増)。Appleの売上高の63%がiPhoneからもたらされたことになる。iPadは販売台数が988万3000台で前年同期比20%減。売上高は20%減の42億7600万ドルだった。

販売台数の下落に歯止めがかからないiPadと対照的に、Macは570万9000台(前年同期比4%増)と、四半期の販売台数の記録を更新した。売上高は68億8200万ドルで3%増。

サービス(インターネットサービス、AppleCare、Apple Pay、ライセンス事業など)は、過去最高の売上高50億8600万ドルで前年同期比10%増だった。

Apple TV、Apple Watch、Beats Electronics製品、iPod、Appleブランドのアクセサリなど「その他の製品」は、売上高30億4800万ドルで前年同期比61%増。Apple Watchの販売台数を明らかにしていないが、このカテゴリの売上高の伸びをApple Watchが牽引しており、9月期にApple Watchの売上がAppleの予測を上回ったという。

2016年度第1四半期(2015年10月-12月)については、売上高755億-775億ドル、粗利益率39-40%を予想している。この範囲に到達した場合、昨年の10-12月期に記録した746億ドルの過去最高売上高を上回る。Appleにとって過去最高のホリデーシーズンになる。