太陽誘電は11日、CD-RやDVD-R、BD-Rといった光記録メディア事業からの撤退を発表した。2015年12月末で製品の販売を終了する。

同社は1998年のCD-R開発以来、DVD-RやBD-Rなども含めた光記録メディア事業を展開してきたが、HDDの大容量化やクラウドコンピューティングの普及による市場の縮小に加えて、原材料価格の高騰などの影響から、収益改善は困難な状況であると判断し、今回の決定に至ったという。

今後は、太陽誘電が成長戦略の要と位置付ける積層セラミック・コンデンサ(MLCC)や電源用インダクタ、通信デバイス(FBAR/SAW)といった電子部品に経営資源を集中させる方針だとしている。

また、ソニーと太陽誘電の合弁会社で、「That`s」ブランドで光記録メディアの企画や販売を手がけてきたスタート・ラボも、太陽誘電の光記録メディア事業撤退により、製品が調達できなくなったとして、2015年12月末で調達業務の終了、2016年3月末で販売業務の終了を発表している。