JR東日本は14日、「リゾートしらかみ」の「橅(ブナ)」編成にディーゼルハイブリッド車両HB-E300系を導入すると発表した。2016年7~9月の「青森県・函館デスティネーションキャンペーン」に合わせて営業運転を開始する予定だ。
「リゾートしらかみ」は秋田~弘前・青森間を奥羽本線・五能線経由で運行。「当社が提案する『のってたのしい列車』のパイオニアとして好評運行中」(JR東日本)で、利用者は年間10万人を超えるという。現在はディーゼルハイブリッド車両HB-E300系の「青池」編成、キハ48形の「橅(ブナ)」編成・「くまげら」編成の3編成が活躍している。
今回、「橅(ブナ)」編成の後継車両として1編成(4両編成)が新造されることに。デザインは奥山清行氏が代表を務める「KEN OKUYAMA DESIGN」が担当する。外観はグリーンの濃淡とグラデーションを用いてブナの木立や優しい木漏れ日を表現。車内にブナ・杉といった木材を取り入れ、あたたかみのある開放的な空間とする。
車内のボックス席は2タイプあり、さまざまな旅行スタイルに対応。先頭車両にイベントスペース、中間車両にフードカウンターも設置される。地元と連携し、沿線の「食」をはじめ、五能線を満喫できる車内サービスも提供予定だという。
HB-E300系は、ディーゼルエンジン発電機と蓄電池という2種類の動力源からなるディーゼルハイブリッドシステムを搭載した車両で、燃料消費量や窒素酸化物(NOx)・粒子状物質(PM)排出量の低減に貢献。車内照明にLEDを採用することで、消費電力量も従来の蛍光灯の約6割になるとのこと。「リゾートしらかみ」へのHB-E300系の導入は、2010年に登場した「青池」編成(2代目)に続いて2編成目となる。