JR西日本は28日、特急「しらさぎ」に使用された交直流特急形電車683系を「289系」へ形式変更し、特急「くろしお」「こうのとり」「きのさき」「はしだて」へ投入すると発表した。これらの特急列車に使用された381系の廃車も発表された。
特急「しらさぎ」は今年3月のダイヤ改正で681系・683系による運転となり、名古屋・米原~金沢間のすべての列車で6両編成が基本となった。それまで同列車に使用された683系は特急「くろしお」「こうのとり」「きのさき」「はしだて」へ投入されることになり、直流区間のみの運転となることから289系へ形式を変更するという。
「くろしお」は京都・大阪地区から阪和線・紀勢本線などを経由して和歌山・南紀地区を結ぶ特急列車で、現在はパノラマ型グリーン車を連結した381系や「オーシャンアロー」車両283系、新型車両287系が使用される。同列車には289系が計39両(6両編成5編成・3両編成3編成)投入される。
「こうのとり」は新大阪駅発着、「きのさき」「はしだて」は京都駅発着で北近畿方面へ向かう特急列車で、287系の他に国鉄色の381系も使用される。これら3列車への289系の投入本数は計46両(4両編成7編成・3両編成6編成)。これにより、特急「くろしお」「こうのとり」「きのさき」「はしだて」はすべてJR発足以降に製造された車両で運用され、国鉄時代に製造された381系は順次廃車される予定となった。
289系では客室設備として洋式トイレ・車イス対応トイレ・多目的室をはじめ、各客室の最前後部の壁にコンセントを設置する。同車両の運転開始日や運用区間などについては、「決まり次第お知らせします」(JR西日本)とのこと。