南海電気鉄道はこのほど、新型通勤車両8300系5編成20両の新造と今秋の営業運転開始を発表した。既存車両のデザインを踏襲しながらも車両先頭部や内装をリニューアルし、消費電力も従来より約50%低減されるという。

新型通勤車両8300系の外観・車内イメージ

8300系の外観は車両先頭部の角を大きく丸め、上部から下部まで一体感のある親しみの持てるデザインに。座席シートは従来より大きくはっきりとしたドット柄を採用し、明るい雰囲気を演出。袖仕切りの色調もシートとそろえ、統一感のある空間をめざす。客室内や出入口ドア窓には複層ガラスを採用し、保温性や遮熱性を高める。

液晶ディスプレイ方式の案内表示器も車内に設置し、4カ国語表記や画像で多彩な情報案内が可能に。環境にも配慮し、車内照明や前照灯を含むすべての灯具にLEDを採用するという。低騒音の狭軌用全閉内扇型主電動機を国内で初めて本格採用し、車内外での快適性を高める。先頭車は長さ20.765m、幅2.83m、高さ4.14m、中間車は長さ20.665m、幅2.83m、高さ4.05m。1両あたりの定員は先頭車が座席定員47人・立席定員94人、中間車は座席定員55人・立席定員98人とされている。