米AMDは20日、シンガポールで開催中のイベント「Future of Compute」にて、次世代APU「Carrizo」(開発コード名)を発表した。ハイパフォーマンス向けの「Carrizo」とメインストリーム向けの「Carrizo-L」をラインナップする。「Carrizo」と「Carrizo-L」は、2015年中盤までに発売予定のノートPCやオールインワンPCへの搭載が予定されている。

米AMD シニア・バイスプレジデント兼コンピューティングおよびグラフィックス事業部門ジェネラル・マネージャーJohn Byrne氏による紹介動画

プロセスルールは前モデル"Kaveri"と同じ28nm。「Carrizo」と「Carrizo-L」はそれぞれ異なるCPUコアを採用。ハイパフォーマンス向けの「Carrizo」には、新型のx86コアである「Excavator」(開発コード名)を最大4コア、一方のメインストリーム向けである「Carrizo-L」は「Puma+」(開発コード名)を同じく4コア搭載する。

AMDが更新したモバイル向けロードマップ

いずれの製品もGCN(Graphics Core Next)ベースのRadeonコアをグラフィックスに統合するほか、ARMのTrustZoneをベースとしたセキュリティ用プロセッサ「AMD Secure Processor」を統合したSoCとなる。なお、AMDが更新したモバイル向けAPUのロードマップでは、「Carrizo」のみにHSA(Heterogeneous System Architecture)のサポートが記されている。

また、「Carrizo」と「Carrizo-L」は、DirectX 12やOpenCL 2.0、Mantleに加え、AMDのディスプレイ表示技術「FreeSync」に対応する。さらにAMDでは、Windows 10のサポートも表明している。

「Carrizo」と「Carrizo-L」はモバイル製品やオールインワン向けに提供され、2015年前半に搭載製品が登場する予定だという。