厚生労働省は2日、2014年9月の毎月勤労統計調査(速報、事務所規模5人以上)を発表した。それによると、9月の現金給与総額(1人平均)は前年同月比0.8%増の26万6,595円となり、7カ月連続で増加した。ただし、現金給与総額に物価変動の影響を加味した実質賃金指数は前年同月比2.9%減と、15カ月連続で減少した。
所定内給与は前年同月比0.5%増の24万2,211円と4カ月連続の増加。所定外給与は同1.6%増の1万8,878円と18カ月連続の増加。所定内給与と所定外給与を合わせた「きまって支給する給与(定期給与)」は同0.6%増の26万1,089円と7カ月連続の増加。ボーナスなどの「特別に支払われた給与」は同11.5%増の5,506円となった。
現金給与総額を就業形態別に見ると、一般労働者は前年同月比1.1%増の33万9,196円、パートタイム労働者は同0.2%減の9万4,223円となった。
総実労働時間は前年同月比0.5%増の145.0時間で、うち所定外労働時間は同2.9%増の10.8時間。製造業の所定外労働時間は同2.6%増、季節調整値では前月比1.9%増となった。
2014年の夏季賞与(1人平均)は前年比3.1%増の37万550円と2年連続の増加。上げ幅は1991年(6.3%増)以来、23年ぶりの大きさを記録した。産業別では、鉱業・採石業が同36.0%増の62万7,817円、製造業が同10.5%増の52万1,785円、建設業が同10.0%増の39万3,283円など11産業で増加。一方、運輸業・郵便業は同4.4%減の32万9,115円、飲食サービス業は同2.0%減の6万6,033円など5産業で減少した。