米IBMとGLOBALFOUNDRIESは20日(現地時間)、IBMの半導体事業をGLOBALFOUNDRIESが買収する正式契約を締結したと発表した。GLOBALFOUNDRIESは、半導体製造における特許を含む知的財産のほか、IBMの技術者を取得する。加えて、事業を売却する側のIBMが今後3年間で、GLOBALFOUNDRIESに15億ドルの現金を支払うという。

GLOBALFOUNDRIESのWebサイトに掲示された買収の告知

IBMは今回の半導体事業売却により、半導体の基礎研究と、次世代のクラウド、モバイル、ビッグデータ・アナリティクス、セキュアなトランザクションに最適化されたシステムの開発に一層専念できると説明する。

また、IBMでは2014年7月に半導体技術研究に関して、向こう5年間にわたり合計30億ドルの投資を発表していたが、今後も継続し、この研究によって得られた成果はGLOBALFOUNDRIESも利用できるという。

一方のGLOBALFOUNDRIESは、数千件におよぶ特許を含む知的財産、IBMに残る半導体サーバー部門の従業員チームを除いた旧IBMの従業員を得る。また、GLOBALFOUNDRIESは、今後10年間、IBMに22nm/14nm/10nmプロセスでのサーバ向けプロセッサを独占的に供給する。

IBMでは、GLOBALFOUNDRIESに支払う15億ドルを含む47億ドルを売却にかかるコストとして、2014年第3四半期の決算で計上する。