日本政策投資銀行北海道支店が14日に発表した経済ミニレポートによると、北海道新幹線開業による道内への経済波及効果は推計で年間約136億円に上ることがわかった。

同レポートでは、2015年度末までに新青森・新函館北斗間に開業が予定されている北海道新幹線について、1都3県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)および宮城県からの入込数増加による北海道内への経済波及効果を推計した。

その結果、開業により、北海道への1都3県からの鉄道による入込数(年間)は、観光で144%(約5万6,000人、全国幹線旅客純流動調査ベース、2010年度比、以下同)、ビジネスで159%(約1万6,000人)増加すると試算。また、宮城県からの入込数は、観光で237%(約4万1,000人)、ビジネスで171%(約1万6,000人)増加すると見込んでいる。

上記の増加入込客が直接消費することによる年間当たりの経済効果(直接効果)は、観光で約68億円、ビジネスで約5億円の計約73億円と推計。これに第1次間接波及効果の約41億円、第2次間接波及効果の約23億円を合わせると、年間の経済波及効果は約136億円に上ると見込んでいる。

【参考】波及効果算出プロセス(出典:日本政策投資銀行Webサイト)

また、経済波及効果をより大きくするためには、1都3県および東北新幹線地域を重点PR先とし、これらの地域からの入込数をさらに増加させることや、旅行の長期化による消費単価の引き上げなどが効果的だとしている。