三菱重工はこのほど、従来の新交通システムの約2倍に相当する時速120kmの最高速度を持つ「高速新交通システム」を開発したと発表した。

「高速新交通システム」イメージ

軌道をタイヤの付いた車両などで走るAGTをはじめとする新交通システムは、ゆりかもめや日暮里・舎人ライナーなど、全国各地で採用されている交通システム。路線計画の自由度の高さと環境負荷の低さから、都市部のフィーダー線(枝線)や空港の路線などに海外でも幅広く導入されている。

今回、同社が開発した「高速新交通システム」では、新開発の高速台車を採用。時速120kmの高速化を達成しただけでなく、振動や騒音の低減にも成功したといい、都市部と郊外とのアクセス強化による利便性向上や快適性の向上が期待される。

同社はこれまでにも、建設期間の短さや建設費・運営費が安くて済むことなどが評価され、世界各国から新交通システムを受注しているが、「高速新交通システム」の投入によってさらなる受注拡大をめざすとしている。とくに、急速な経済発展を遂げる東南アジアをはじめとする新興国の都市向けに売込みを図る考えだ。